今年の冬は北陸でも継続的に降雪になっています。暖冬と呼ばれる前の30年ほど前のような2022年の冬も、弊社では相も変わらず社内変化が目まぐるしく起こっています。
変わる中で「役割と権限」について考える事がありましたので、今回はそのことについて記していきます。
自身の肩書を検索
私は現在、常務取締役という役職でビックマックにて仕事をしております。自分の役割が何なのか、なんて結構すぐ考え込んでしまう性質でして、先日も改めて「常務取締役」が何をする人なのかを調べてしまいました。
「常務取締役というのは、社長および専務取締役を補佐して日常の会社業務を処理する取締役」「経営サイドには属すが、実際の業務進行の責任者でもある」と説明されていました。専務が会社の全般的な管理業務を担当する役目で、常務が会社の日常業務を担当する役職という区別もありました。
常務とは主に日常業務進行に責任を置くべき役目なんですね。経営陣として判断のみでなく実務的に動き、現場をまとめ業務を進めていく役割と自分なりに理解することができました。
役員=決裁みたいなイメージに囚われ過ぎていたことも反省になりました。決裁者へ決裁するための情報を揃え、業務を進行し、進行を報告していく役割。
日々の業務には良い事、良くない事もあります。むしろ予定外の良くない事の方が多いかもしれません。その予定外になりそうな時に、正しい情報を事実のままに伝える事が、トップの近くに位置する者に求められる役割でもあります。
現場の情報も吸い上げなければいけません。見ようとしないといけません。役割を知ることで、自分が判断すべきこととトップの判断に委ねるべきことの区別も、概ねはずれなく出来るようにはなるかなとも思えてきます。
役割を果たすために必要な権限
役割を果たすためには、進行に必要な権限を持たなくてはいけません。山に登るためには装備が必要なのと同じくらい、当たり前のこと。組織規模が小さければ、全ての判断を最高決裁者に委ねることもできます。
しかし、100名規模にもなってくると、業務進行速度の観点からもそれは現実的ではありません。各責任者に適切な権限を渡していく事になりますが、権限のなかにも、経費支出、行動の管理、採用選択など様々な種類があります。
なかでも特に大切なのは、お金と人に関わることです。受注金額を誰がどの程度まで判断してもよいのか、クライアントとのコミュニケーションに必要な経費をどの程度まで使用できるのか。スタッフの採用に対して自身の判断で決定して良いのかどうかなどなど。
最高決裁者でない人は常に判断に迷います。少しでも早く物事を進める事が必要な今、ゆっくり考えられる時間的余裕はありません。予算計画で認められた業務は、業務責任者の決裁で全て進められること。
これが最もシンプルな組織運営の形かなとイメージします。もちろん途中経過や不足自体の報告は徹底しながらです。早く決断するためには、どの役職にどの程度の決定権があり、逆に言うなら権限を持っていないことも、スタッフ皆に対して徹底的に明確化することが最も大切だと思います。
誰に何を聞けば、誰の承認が必要かに迷わなくなります。業務を任せてもらえるような人材になれるかどうか、一方で任せられる人材を育成できるかどうか。中間に位置するものは、両方とも同時進行していく必要があります。人間的にも鍛えられる状況だな、とかみしめる日々でございます。
日々の微調整が大切
日本人は1回決めたことを変えたがらない人種らしいですが、会社運営では現状に即して変化していかないと生き残れません。役職に対し、決めた役割と権限も事業そのものや事業に関わる人員の変化などにより、定期的な調整が必要です。そこの完成は組織がある限り訪れません。
正確に言うなら「成長を掲げる組織には完成が訪れない」と思っています。会社にとってどの状態がベストなのか、誰をどの役職に置き、どの範囲までの役割を持ってもらい、どの程度までの決裁権を渡すかは、スタッフの力量や人間特性を見て一律でも良くないものです。
本当に会社って生き物と同じだなと。昨日まで持っていた権限は明日は無いかもしれないし、持っていなかった権限を明日から手にするかもしれないということ。
それは、自身が会社にもたらしている貢献度を決裁者が判断し、範囲を決められていくものだと思います。ただ、自身の役割を果たすために必要な権限は堂々と要求していくことも、責任を負う立場であればやっていくべきです。なぜなら、役割を果たすために会社に所属しているのですから。
まとめ
今回は、役割と権限について綴ってみました。20代~30代の若いスタッフが多い弊社。結果を残すことで役職がステップアップする人は、そこで必ず役割の大きさに悩み苦しむことを経験していきます。
その経験が人間的な成長をもたらしている事も見ていてわかるようになりました。私に何が出来るかはわからないですが、何かしてあげたい気持ちがあるのも事実です。
うざいかもしれませんが親戚のおじさんみたいな感覚です。少なからずサポート出来ればと。
今回も読んでいただき、ありがとうございました。
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