SEOにおいてタイトルは、最も重要な施策です。SEOを意識したタイトルは、検索エンジンの評価につながり、検索順位に貢献します。また、魅力的なタイトルは、ユーザーの興味を引いてクリック率(CTR)の向上につながります。
ただし、効果が出やすいからこそ、急激な悪影響のリスクもあるため注意が必要です。
この記事では、SEOに強いタイトルの具体的な付け方を、事例とともに解説します。
目次
SEO対策でタイトルが重視される理由3つ
検索エンジン最適化(SEO)において、タイトルは非常に重要な役割を果たします。なぜなら、上手く活用することで、コンテンツの内容や魅力を効果的に伝えることができるからです。
タイトルは検索結果における最初の印象であり、ユーザーがクリックするかどうかに大きく影響します。
ユーザーとGoogleにわかりやすくページ内容を伝える
自社の記事を多くのユーザーに届けるために、Googleなど検索エンジン経由の流入は大きな役割を果たします。その中でも、検索結果として最初にユーザーが目にするタイトルは、コンテンツを多くの人に見てもらうきっかけとなります。そのため、キーワードと検索意図が伝わるわかりやすいタイトルが必要不可欠です。
多くのコンテンツが並ぶ検索結果の中で、ユーザーはタイトルを頼りに情報の判断を行います。魅力的なタイトルは、ユーザーの興味関心を引き、クリックを促します。また、タイトルとコンテンツの内容が一致していれば、ユーザーの期待に応えることができ、顧客獲得につながります。
また、Googleはタイトルを参考に、検索結果ページに表示するコンテンツを決定します。つまり、タイトルでコンテンツの内容を正しく伝えることができれば、検索上位を獲得する可能性が高まり、自社の記事をユーザーに見てもらえる機会が増加します。
検索順位に影響する可能性があるため
先述したように、タイトルは検索順位に影響する可能性があります。検索エンジンにとって、タイトルはコンテンツの内容を理解し、適切な検索結果を表示するための手がかりです。
例えば、タイトルとコンテンツ内容が一致していないと評価した場合は、検索順位が下がる可能性があります。
多くのユーザーが利用し、圧倒的なシェアを誇るGoogleでは、コンテンツを検索結果上位に表示するための重要な要素を以下の3つをポイントとしています。
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特にGoogle は、ユーザーにとって役立つ情報を提供することを重視しています。そのため、SEO対策においても、ユーザーファーストの考え方が重要です。
つまり、検索順位を決定するのはGoogleですが、ユーザー視点でタイトルを作成できれば、検索上位に記事が表示される可能性も高くなります。
クリック率(CTR)に影響するため
3つ目の理由は、タイトルはクリック率(CTR)に直接影響するからです。タイトルはユーザーが記事の情報を得る最初の機会で、アクセスのきっかけとなります。
クリック率に影響する要因は他にもありますが、タイトルはユーザーの目に触れる最初の情報であり、クリック率(CTR)に大きな影響を与えます。ユーザーにとって魅力的なタイトルは、クリック率を向上させ、その結果アクセス数を増やすことができます。そのため、タイトルのSEO対策は、比較的効果が出るのが早く、簡単な方法といわれています。
Googleへの対策をして、検索結果で上位に記事が表示されていても、ユーザーからクリックされなければSEO対策の意味がありません。実際にクリックしてもらい、多くのユーザーにアクセスしてもらうことが重要です。
「面白そう」「何が書いてあるか気になる」など記事を読みたいと思わせるような、魅力的なタイトルがクリックにつながります。
SEOを意識したタイトルの付け方
検索結果で上位表示され、より多くの人にコンテンツを見てもらうためには、SEOを意識した効果的なタイトルを付けることが重要です。良いタイトルは、ユーザーの興味を引くだけでなく、検索エンジンにもコンテンツの内容を正しく理解してもらうことができます。
以下では、SEOを意識したタイトルの付け方について、具体的なポイントを解説します。
ユーザーの検索意図を把握する
ユーザーの検索意図とは、ユーザーが検索エンジンでキーワードを入力する際に「何を」「どのように知りたいのか」という目的や期待のことを指します。
例えば、ユーザーの検索意図を把握するには、以下のような方法があります。
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中でも、キーワード分析はGoogleの検索画面で簡単にできます。以下で詳しく解説します。
検索窓にキーワードを入れると、入力候補が表示されます。これを「サジェストキーワード」と呼び、ユーザーの検索行動を分析し、ユーザーが知りたい情報を先読みして提案してくれます。
サジェストキーワードは、別名で「オートコンプリート機能」と呼び、ユーザーが一緒に入力するかもしれないキーワードをサジェスト(提案)してくれる便利な機能です。
つまり、ユーザーが一緒に入力するかもしれないキーワード候補が分かるということは、その中にユーザーが知りたい情報が含まれているということになります。そのため、サジェストキーワードを参考にすることは、ユーザーのニーズを理解することに繋がります。
また、検索結果画面をスクロールすると下部に表示されているのが、関連キーワードです。関連キーワードは、ユーザーの検索意図を理解する手がかりとなります。
サジェストキーワードで把握できる「顕在的なニーズ」に加え、関連キーワードから「潜在的なニーズ」を掘り下げることで、ユーザーが求めている情報をより詳細に把握することができるでしょう。
サジェストキーワード | 関連キーワード | |
---|---|---|
表示場所 | キーワードを入力している時の検索窓 | 検索結果画面の下部 |
特徴 | ユーザーの検索意図を明確化したり、 思い浮かばないキーワードを発見したりする |
ユーザーが検索している内容をより深く理解し、 より適切な情報を見つけられるように支援する |
ただし、サジェストキーワードと関連キーワードは合わせて18つ表示されます。これら全てをタイトルに含めることはできないため、見出しや本文に組み込むなどの工夫が必要です。
文字数は30文字でクリックされやすい!
タイトルを作成する際、まず意識したいのが文字数です。
こちらの画像を見ると分かるように、Googleの検索画面に表記される文字数には上限があり、30文字を越えると「・・・」で省略されてしまいます。
つまり、長いタイトルはユーザーにコンテンツの魅力が十分に伝わらない可能性があります。その結果、クリック率(CTR)の低下を引き起こしかねません。
また、デバイス別の具体的な文字数の上限は、PCが30文字程度・スマホが40文字程度になりますが、どちらもカバーできる「30文字」をおすすめします。
ただし、30文字を超えても良い例もあります。
このタイトルのように、後半部分が見切れていても意味が伝わる場合です。
文字数はあくまで目安です。簡潔にコンテンツの魅力が伝わるタイトルを意識しましょう。
キーワードはタイトルの先頭に入れる
SEOのタイトルにおいて、キーワードを先頭に入れることは重要なポイントのひとつです。コンテンツがどのようなユーザーをターゲットとしているか正しく理解されやすくなります。
その結果、検索エンジンに評価され、上位記事となることにつながります。
このように、上位記事はキーワードをタイトルの前半に入れています。
また、タイトルを先頭、つまり左側にすることでユーザーの視線を集めることができます。これは、人の視線がF型に動くことを利用しています。ユーザーがすぐに内容を理解しやすくなることで、CTR(クリック率)の向上につながります。
ただし、あくまで自然なタイトルである必要があります。読んだときに不自然な場合、必ずしもキーワードが先頭である必要はないですが、内容が伝わるタイトルを意識しましょう。
オリジナル性のあるタイトルにする
SEOタイトルにおいて、オリジナル性は非常に重要です。なぜなら、検索結果ページ には、多くの類似サイトが表示されているからです。競合と似たようなタイトルだと、ユーザーに迷いが生まれてしまい、クリックする可能性が下がります。
ユーザーのニーズを理解することで、差別化されたユーザーの目を引くタイトルを心がけましょう。
競合と差別化したい!タイトルに使えるワード集
SEO対策において、ユーザーに魅力的なタイトルを作成することは非常に重要です。しかし、良いタイトルを考えるのは難しいと感じることがありますよね。
今回は、SEOタイトルが思いつかないとき、簡単に活用できるワードをいくつかご紹介します。これらのワードをカスタマイズして、競合と差をつけましょう。
具体的な数字を入れる
〇【5分で完了】初心者でも簡単にできるホームページ作成方法✕初心者でも簡単にできるホームページ作成方法 |
SEOタイトルに具体的な数字を入れることは、効果的なタイトルを作成するために有効な方法です。具体的な数字が入ることで、ユーザーの興味を惹くことができるでしょう。
ただし、嘘や誇張表現は避け、根拠のある数字を使うように注意が必要です。
解決・解説系のワードを使う
近年、インターネット上での情報収集が活発化し、ユーザーは「問題解決」や「情報理解」を目的とした検索を行うケースが増加しています。
このような背景から、SEOタイトルに解決・解説系のワードを使うことは、ユーザーの検索意図に合致し、クリック率(CTR)やコンバージョン率(CVR)を向上させる効果があります。
また、解決・解説系のワードを使う際に、参考にしたいのがユーザーニーズです。ユーザーニーズは4種類あります。
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上記のように、ユーザーは何か行動する前の問題解決・解説を検索の意図としている可能性が高いです。
【解決】 | ○○の悩みを解消する方法 |
【初心者向け】 | ○○の使い方を徹底解説! |
【最新情報】 | ○○の選び方ガイド |
【原因と対策】 | ○○の原因と解決策をわかりやすく解説 |
【比較】 | ○○と○○の徹底比較! |
このように、解決・解説系のワードを使うことで、簡潔で伝わりやすいタイトルとなります。その結果、コンテンツを閲覧するメリットをユーザーが想像しやすく、クリック率(クリック率)の向上につながるでしょう。
ポジティブ・ネガティブワードの活用
ポジティブワードとネガティブワードを効果的に活用することは、検索結果ページでユーザーの関心を引きやすく、クリック率(CTR)を向上させます。
ポジティブワードは、ユーザーの興味関心を引くことができます。一方、ネガティブワードは、ユーザーの共感を得ることに効果的です。
ポジティブワード | ユーザーにとって魅力的に感じられるような言葉 |
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---|---|---|
ネガティブワード | ユーザーにとって問題や不安を喚起するような言葉 |
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ポジティブワードとネガティブワードを組み合わせることで、より効果的なタイトルを作成することができます。
例:
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上記のように、ポジティブワードでユーザーの興味を引き、ネガティブワードで共感を得ることは、クリック率(CTR)を向上させることに効果的です。タイトルに活用してみてはいかがでしょうか。
タイトルタグ(titleタグ)とは?
タイトルタグは、HTML文書の<head>セクション内に記述されるタグで、その文書の内容を簡潔に表すためのものです。
タイトルがユーザーにページの内容を伝える役割とすると、タイトルタグは検索エンジンにページの内容を伝えるためのものです。
タイトルタグ(titleタグ)とh1タグの違いは?
タイトルタグ(titleタグ)とh1タグは、どちらもHTML文書で使用されるタグですが、役割と表示される場所が異なります。
タイトルタグは、HTML文書の<head>セクション内に記述されるタグで、そのHTML文書のタイトルを示す役割を果たします。検索結果やブラウザのタブなどに表示されます。
一方、h1タグは、HTML文書の本文内に記述されるタグで、そのページの主要な見出しを示す役割を果たします。ページ上に表示されます。
タイトルタグ | h1タグ | |
---|---|---|
役割 | HTML文書のタイトルを示す | そのページの主要な見出しを示す |
表示場所 | 検索結果、ブラウザのタブ、ソーシャルメディアなど | ページ上 |
記述場所 | <>コード内 | 本文内 |
長さ | 30文字前後 | 自由 |
SEOにおける重要性 | ★★★★★ | ★★★☆☆ |
タイトルタグは、検索結果のタイトルとして表示され、ユーザーがコンテンツにアクセスするきっかけとなります。CVR(クリック率)に影響するタイトルタグの方が、対策することで効果が出やすいでしょう。
SEOのタグについては、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:SEOに効果的なタグ10個の使い方と基本を解説【2024年最新版】
タイトルタグ設定の注意点3つ
タイトルタグは、検索結果やブラウザタブなどに表示され、ユーザーが最初に目にする情報となるため、SEO対策において非常に重要な要素です。
効果的なタイトルタグを設定するためには、以下の3つの点に注意する必要があります。
キーワードを詰め込みすぎない
SEOタイトルにおいて、キーワードを詰め込みすぎることは、逆効果になる可能性が高いです。キーワードを詰め込みすぎたタイトルは、読みづらく、不自然な印象を与えてしまいます。結果、ユーザーにとって魅力的なタイトルではなく、クリックしてもらえない可能性が高くなります。
近年、Googleをはじめとする検索エンジンは、ユーザーにとって自然で読みやすいコンテンツを重視するようになっています。そのため、キーワードを詰め込んだ不自然なタイトルは、検索エンジンからの評価を下げてしまう可能性があります。
また、最悪の場合はスパムと判断され、ペナルティを科す場合があります。ペナルティが科されると、検索順位が大幅に下落したり検索結果から除外されてしまったりする可能性があります。
具体的には、1つのタイトルに含めるキーワードは2~3個程度に留めましょう。
Googleがタイトルを自動変更する可能性がある
Googleは、検索結果の利便性向上のために、ページのタイトルを自動的に変更する場合があります。
Zyppyによる調査によると、Googleは検索結果に表示されるタイトルを61.6%の確率で書き換えていることが報告されています。これは、2,370サイト、合計80,959のタイトルタグを検証した結果に基づいています。
参考:Google Rewrites 61% of Page Title Tags [SEO Study]
調査結果を要約すると、次のようになります。
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このデータは海外サイトのため、日本サイトと若干異なる環境ですが参考にするとよいでしょう。
既存記事(リライト)の変更は慎重に!
タイトルの変更は、検索上位への表示やCVR(クリック率)の改善など様々なメリットがあります。また、本文よりも簡単に見直しができ、効果が見えるスピードも早いことが特徴です。
しかし裏を返すと、影響度が高く、検索順位の大幅な下落を起こすリスクも潜んでいます。以下でリライトするタイミングや注意点を詳しく解説します。
タイトル変更のタイミングとは?注意点も
SEOタイトルは、検索結果ページにおいて重要な役割を果たし、クリック率(CTR) にも大きく影響します。
タイトルの変更を検討する主なタイミングは、以下の通りです。
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SEOは常に変化していくため、タイトルも定期的に見直すことが重要です。検索アルゴリズムの変更やユーザーニーズの変化に合わせて、タイトルを最適化することで、常に高い検索順位を維持することができます。
ただし、タイトルを頻繁に変更することは避けましょう。短期間に何度もタイトルを変更すると、検索エンジンから評価が下がる可能性があります。
また、タイトル変更の方向性を間違ってしまうと、変更前よりも検索順位やクリック率(CTR)が下がるリスクがあります。
当社では、「もっと魅力的なタイトルを作りたい」「検索順位を上げたい」「SEO対策について詳しく知りたい」など、様々なご要望にお応えいたします。まずはお気軽にご相談ください。
まとめ
本記事では、SEOを意識したタイトルの付け方について解説してきました。
SEOにおいて、タイトルは検索結果ページに表示される最初の情報であり、ユーザーのクリックを促す重要な役割を果たします。適切なタイトルを設定することで、検索順位の向上やCTR (クリック率) の改善、CVR (コンバージョン率) の向上など、様々な効果が期待できます。
しかし、SEOに強いタイトルを作るためには、単にキーワードを詰め込むのではなく、ユーザーの検索意図を理解し、魅力的な文章表現を心がける必要があります。また、タイトル変更は検索エンジンにとって大きな変化となるため、慎重に行わなければ、検索順位が大幅に下落するなどのリスクも伴います。
SEOに強いタイトルとは、検索エンジンとユーザーの双方にとって魅力的なタイトルです。ぜひ、この記事を参考に、効果的なタイトルを作成し、SEO対策に活用してください。
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