【2024年版】越境ECの市場規模カテゴリ別ランキング

【2024年版】越境ECの市場規模カテゴリ別ランキング

越境ECの市場規模は年々拡大しています。日本の商品は化粧品や家電製品、アニメ、酒類などにおいて信頼性や認知度も高く、海外においても支持を集めており、EC海外進出を検討している企業も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、越境ECを考えている企業の担当者向けに市場規模や日本の人気商品、ECサイトランキングなどカテゴリ別にご紹介します。

越境ECとは?

越境ECとは?

越境ECとは、海外の商品やサービスが購入できる国境を超えたECサイトのことです。国内に留まらず、国境を超えたNEWサイトである越境ECについて紹介していきます。越境ECの種類には、主に以下の6つがあります。

①ECサイトを国内で構築(海外向け)

海外向けに、独自のECサイトを日本国内で作成していきます。言語を他言語化することで、海外からの流入でも理解しやすい越境ECに対応することが可能です。主な配送手段としては、EMS(国際スピード郵便)による直送が挙げられます。

②進出先の国で独自のECサイトを構築

進出先の国で独自のECサイトを構築し、商品も進出先で保管するという方法です。進出先で商品やサービスの購入者が多い場合に適した方法となります。

③すでに国内にある、海外向けのECサイトに出品

国内にある、海外向けのECサイト(オンラインショッピング等)に出品する方法です。配送手段としては、EMSによる直送が挙げられます。

④一般貿易型EC販売

国内外を問わず、まずは貿易の手続きを行ってから国外のECサイトで商品やサービスを販売する方法です。商品は一旦相手国の一般倉庫に保存され、配送の仕組みとしては商品の受注がある度に一般倉庫から輸送されるという仕組みです。

⑤相手国のECサイトに出品

相手国のECサイトに出品する方法です。本手法は、出品するときに出品先ECサイトの運営事業者と販売手数料などの交渉をすることが必要となってきます。また、例として代行会社が交渉のサポートをしてくれる場合もあります。配送手段としては、EMSによる直送が挙げられます。

⑥保税区活用型出店をした上でECサイトに出品

相手国のECサイトに出品した上で、配送手段としては相手国の保税倉庫から配送を行う方法です。事前に保税区内の倉庫に販売する商品を配送しておき、商品の発注を受注したら、保税倉庫から輸送するというやり方です。EMSによる直送よりも早く届けることが可能となります。

※保税区:国外から輸入された商品を、関税などの課税される前の状態で保管できる区域のことです。保税倉庫は、保税区内にある倉庫のことを指します。

世界の越境ECの市場規模は2030年には約870兆円以上に

経済産業省が2023年8月に発表した「令和4年度電子商取引に関する市場調査報告書」によると、2030年の世界の越境EC市場規模は約870兆円〜1,000兆円以上※になるとしています。

※調査した2021年の年平均レート1ドル=109.7円で試算。現在は1ドル=150円程度になっているため、1,000兆円以上を想定

2021〜2030年の年平均成長率は約26.2%と推計されており、それにもとづいた推計値となっています。

世界の越境ECの市場規模は今後、中国を中心に拡大を続けていくと見られています。消費者からは、越境ECが認知されてきており、自国にない商品・限定品への価値が高まり、自国よりも安く入手できる商品の存在もあり、商品・メーカーに対する信頼性などがそれらを押し上げていくでしょう。

事業者から見れば、ターゲットが大きく拡大するチャンスがあります。今後、より越境ECが活発化していくとともに物流レベルでの向上が促進されれば、より成長が促進されることでしょう。

世界の越境EC市場は中国がトップ、次いでアメリカ

経済産業省が「eMarketer, Top 10 Countries, Ranked by Retail Ecommerce Sales, 2022」をもとに出した推計値によると、2022年のBtoC-ECの国別市場規模トップ10は、上の表のようになりました。

  • 1位:中国(50.4%)
  • 2位:アメリカ(18.4%)
  • 3位:イギリス(4.5%)
  • 4位:日本(3.1%)
  • 5位:韓国(2.5%)

中国の市場規模は全世界のシェア5割を占めるほどその大きさが際立っており、アメリカも考えると上位2か国で世界の 68.8%のシェアとなり、約7割をこの2国で占めています。

関連記事:【2024年版】中国越境ECの市場とは?規模や特徴について解説!

世界のインターネット購買者人口ランキング

上のグラフは、2022 年の「インターネットを経由して商品を購買したことがある国別

人口」:オンラインショッピングをする人口(単位:万人)です。

  • 1位:中国(8億6,620万人)
  • 2位:インド(3億2,230万人)
  • 3位:アメリカ(2億1,470万人)
  • 4位:ブラジル(9,520万人)
  • 5位:インドネシア(8,280 万人)
  • 6位:日本(8,210 万人)

中国でオンラインショッピングをする人口は、日本の10.6倍いるということがわかっています。これは中国のEC化率自体も高いことが影響しています。

世界のEC化率ランキング

「EC化率」とは、インターネット通販(EC)の市場規模が全体の商取引のうちどのくらいの割合なのかを示した数値です。商取引全体には、EC以外に実店舗での販売のほか、電話注文やFAXなどがありますが、EC化率を調べることで国別・産業別のECの普及度を把握できます。

世界のEC化率は、2022年の調査によると、中国がトップで次いでイギリス、韓国、インドネシアと続き、日本は9位でした。中国でEC化率が高い背景には、中国では偽札が多いことなどから決済方法がキャッシュレスでできるなどがあります。

海外の消費者が越境ECで購入する日本の商品ランキング

海外の消費者が越境ECで購入する日本の商品のジャンル別ランキングは、2022年時点で上の表の通りでした。

  • 1位:ブランド時計
  • 2位:トレーディングカード
  • 3位:アニメのフィギュア
  • 4位:テレビゲーム
  • 5位:アルコール

1位はブランドの時計となりましたが、2位でトレーディングカード、3位でアニメのフィードバックなど、日本のアニメやゲームが海外でも人気なことがうかがえます。

ECサイトランキング

越境に対応したECサイトには、Amazonをはじめとするモール出店と、Shopify(ショッピファイ)などを活用して多言語自社サイトを制作して売る方法とがあります。自社サイトであれば、集客施策が必要になりますが、モール出店であれば集客がしやすくなります。

越境ECに対応した海外ECサイトモールをご紹介します。

関連記事:【2024年版】海外ECサイトランキング!おすすめをご紹介

中国のECサイトランキング

中国のECサイトランキングトップ3は次の通りです。

上の図は、中国における3大EC事業者のシェアです。「天猫」「天猫国際」をはじめとするAlibaba(アリババ)グループがシェアを弱めながらも2023年(推定値)時点でも約4割と圧倒的なシェアを持っています。

関連記事:【2024年版】中国ECサイトトップ3!越境ECの注意点も解説

アメリカのECサイトランキング

アメリカの越境可能なECサイトランキングトップ3は、次の通りです。

1位:Amazon

2位:Walmart

3位:eBay

アメリカではメーカーや顧客など当事者以外を指す、Webサイトにインターネット広告を配信する事業者である「サードパーティー事業者」が最も多くシェアを占めています。ただ、その中でもAmazonが15.6%と1割以上を占め、WalmartやApple、eBayなどとなっています。

関連記事:アメリカ越境ECへの参入方法と成功のポイントを紹介!

越境ECの成功事例

越境ECに成功した企業事例としては、次の会社があります。

  • ユニクロ
  • 日本の化粧品ブランド:SHISEIDOやSK-II
  • サンクロレラ

これらの企業は、現地市場のニーズに合わせた製品やサービスを提供し、ローカライズやマーケティング戦略を工夫することで、越境ECでの成功を収めています。

ユニクロ

ユニクロ

出典:ユニクロ

海外でも多く実店舗を持つユニクロは、グローバル展開を積極的に行っている企業で、越境ECにも成功しています。特に「UNIQLO.com」などのオンラインショップを通じて、多くの国でその製品を販売しています。現地市場に合わせた商品ラインナップや、現地言語に対応したサイトの構築が成功の要因です。

日本の化粧品ブランド:SHISEIDOやSK-II

化粧品業界では、SK-IIやSHISEIDO(資生堂)などが越境ECでの成功を収めています。特にアジア市場を中心に、自社のオンラインショップやTmall、Amazonといった大手ECプラットフォームを利用して、現地の消費者にアプローチしています。パーソナライズされたマーケティングや高品質な製品が功を奏しています。

中国人女性に化粧品ブランドの認知度を年代別にたずねたところ、「資生堂」が圧倒的な認知を誇ったという結果も出ました。

また資生堂は、リピート率においても、群を抜いて高いことがわかっています。

サンクロレラ

サン・クロレラは、健康食品やサプリメントのメーカーで、特にクロレラ(藻の一種)を使用した製品で知られています。越境ECを活用し、アジア市場やアメリカ、ヨーロッパなどに商品を展開しています。品質の高さと科学的な根拠に基づいた商品説明が、海外の顧客にも支持されています。

越境ECの失敗事例

日本ではよく知られている有名な大手企業であっても、越境ECで思うような成果が得られなかった場合もあります。次の失敗事例を注意点として、生かしましょう。

大手家電量販店

こちらの企業は、大手ではあるものの海外展開に関しては挑戦がありました。特に越境ECでの展開は、ローカルな消費者ニーズや文化の違いに対応しきれず、結果的に十分な成果を上げることができませんでした。特に中国市場での失敗は、競争の激化や現地の消費者の好みをうまく捉えられなかったことが要因とされています。

文房具メーカー

こちらの企業では越境ECにも取り組んでいますが、特に海外市場での展開には困難を伴いました。例えば、アメリカ市場では競争が激しく、現地のニーズに合わせた製品展開やマーケティングが不十分であったため、期待した成果を上げられなかったとされています。

オフィス用品のオンライン販売

こちらの企業でも、越境ECでは思うような成果が得られませんでした。特に、物流やカスタマーサポートの面で課題があり、現地の競争に打ち勝つことが難しかったと言われています。また、海外市場のニーズに応じた商品ラインの調整が遅れたことも要因です。

越境ECを成功させるためのポイント

越境ECで成功するポイントは次の5つです。

  • ターゲット市場を明確にする
  • 現地ニーズに合わせた商品・サービスを提供する
  • 顧客満足度を向上させる
  • 効果的なマーケティング戦略を立てる
  • 継続的に改善する

詳しくはこちらの「海外マーケティングを成功させるポイント!事例も紹介」をご覧ください。

Bigmacの越境ECの集客支援事例

越境ECで成功するならBigmacへ

弊社では越境ECの集客を支援しております。Bigmacで携わった成功事例をご紹介します。

中古パーツ輸出業:運用初月で150件の問い合わせを獲得

こちらの企業では、まだ取引のなかった国・地域に向けてWeb広告を配信し、新規顧客の獲得を狙いました。

英語での専用サイトを制作した後、Google検索連動広告・ディスプレイ広告・Facebook広告の組み合わせにより、初月から法人・個人からのお問合せを数多く獲得することができました。

地方自治体:外国人観光客からの問い合わせ1件あたり¥3,400で獲得!

外国人観光客の誘致を狙い、国内観光地についてのGoogleディスプレイ広告をアジア諸国へ配信しました。

問合せの獲得だけでなく、1クリック9円という低単価で、大量のターゲットユーザーのアクセスを集めることができました。

金属加工業:運用3ヶ月で海外からの案件受注に成功

国内だけでなく、海外からの案件受注を狙いSNS広告を展開しました。

運用開始から3ヶ月、Webから問い合わせがあったお客様から大型受注に繋がり、その後の継続した売上に発展しました。

越境ECの集客支援ならBigmacにご相談ください

本記事では、2024年最新版の越境ECの市場規模について、日本の人気商品や海外のECサイトなどカテゴリ別にランキング形式でご紹介してきました。

越境ECの市場規模は年々増加傾向にあり、海外進出することでマーケットを大きく拡大するチャンスを秘めています。一方で日本の大手企業であっても失敗事例は数多くあり、注意点とポイントを押さえたうえで参入することが成功の鍵となるでしょう。

Bigmacでは、越境EC進出において重要な集客支援をWeb広告から行っております。ECにおいて海外進出したいと考えている企業の方はぜひ、ご相談ください。

詳しくはこちらもご覧ください。

マーケティングでお悩みでしたら、
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