WEBマーケティング担当者であれば、一度は聞いたことがある「インプレッションシェア」という言葉。インプレッションシェアの仕組みや意味を理解することで、広告の効果改善に役立つヒントを得ることができます。今回の記事では初心者向けにインプレッションシェアの意味と改善方法についてご紹介します。
目次
インプレッションシェアとは何か
広告が表示される可能性があった回数に対し、実際にどれぐらい広告が表示されたかをパーセンテージで表す指標です。参考:Googleサポート インプレッションシェアについて
管理画面上では表示項目として選択することで表示されるため、運用者以外はあまり気にすることはありません。しかしインプレッションシェアを分析することで、キャンペーン、広告グループ、キーワードの状態と改善の情報を得ることができます。
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様々なパターンのインプレッションシェアとその意味
Google広告(旧アドワーズ)の管理画面で、表示項目>表示項目の変更>競合指標と選択することで表示されます。広告が表示されるかどうかは、様々な要因によって決定されます。そのためインプレッションシェアは1種類だけでなく、計算式や要素によって次のような種類に分けられています。
- 検索広告のインプレッション シェア
- 検索広告の完全一致のインプレッション シェア
- 検索広告のインプレッション シェア損失率(広告ランク)
- 検索広告のインプレッション シェア損失率(予算)
インプレッションシェアはGoogle広告だけでなく、Yahoo!スポンサードサーチでも同様のインプレッションシェアの指標が確認できます。
- インプレッションシェア
- 完全一致のインプレッションシェア
- インプレッション損失率(予算)
- インプレッション損失率(掲載順位)
GoogleとYahoo!によって呼び方が異なるものもありますが、基本となる考え方は同じなので仕組みを理解すれば問題ありません。では一つずつ見ていきましょう。
検索広告のインプレッションシェアとは?
インプレッションシェアは「実際の表示回数÷表示される可能性があった推定値」で計算されます。例えば、広告表示の条件を満たしたユーザーの検索が推定1万回で、実際の広告が4000回表示された場合にはインプレッションシェアは40%となります。
インプレッションシェアが低い=広告が検索ユーザーに表示されるべき機会を逃している、ということです。
ユーザーの検索に対して検索クエリとキーワードがマッチしていても、「予算不足や広告ランクの低さが原因で広告が表示されなかった」ということは起きえます。
ここからはインプレッションシェアの損失率を見ていきましょう。
検索インプレッションシェア損失率(予算)とは?
インプレッションシェアのうち「検索インプレッションシェア損失率(予算)」は、「予算不足が原因で、検索結果に広告が表示されなかった」割合です。損失率が高いほど「予算が原因で表示されていない」ということになります。少ない予算額に対してビッグワードに対して広告を配信してしまうと、インプレッションシェア損失率(予算)が高くなります。
検索インプレッションシェア損失率を改善する方法
では実際に検索インプレッションシェア損失率を改善するには、どうすればいいのでしょうか。最初に考えるべきは「適切なターゲットに対して、適切な予算で広告が配信されているか」を再確認しましょう。無駄に予算を消化している配信があれば、優先して修正・停止していく必要があります。
例えば、求人サイトの広告に対してキーワードの部分一致が働き、「システムエンジニア 依頼」や「医者になるには」といった検索連動クエリが見られたとします。恐らくその検索ユーザーは求人サイトを求めているのではなく、システムエンジニアの外部委託を探している企業であったり、医者を目指している学生であったりする可能性が高いです。こうした検索からは成約に結び付く可能性は低く、無駄な予算消化と言えますね。限られた予算が見込みあるユーザーに届いているかを確認するように気を付けましょう。
インプレッション シェア損失率(広告ランク)
インプレッショシェアのうち「広告ランクが低いことが原因で、他社とのオークションに負けてしまい広告が掲載されなかった」割合です。広告ランクは入札単価や広告の品質スコアによって決定されます。広告ランクは上限クリック単価×品質スコアで計算されるため、どちらかが低い場合には損失率が高くなります。
インプレッションシェアを改善する方法
では実際に広告ランクを改善するにはどうすればよいのでしょうか。一つの方法が入札単価の引き上げです。広告ランクは上限クリック単価×品質スコアという計算式に則っているため、単純に入札単価を引き上げれば広告ランクは向上します。ですが入札単価をあげただけでは、クリック単価が上がり、表示回数も減ってしまいます。入札単価の引き上げの後、掲載順位にどう反映されたかを確認しながら、適切な入札単価を探る必要があります。
もしくは広告ランクを決めるもう一つの要素、品質スコアを改善する方法もあります。品質スコアは以下ような要素で決定されます。
- 推定されるクリック率
- 検索語句とキーワード・広告文が合っているか
- 設定キーワードが広告文に含まれているか
- アカウントの実績、過去のクリック率
- ランディングページの使いやすさ
上記のような要素で品質スコアに影響を与えています。品質スコアの改善を図る際には、少なくとも、
1)検索クエリで表示されるキーワードが入稿されているか
2)入稿キーワードが広告文やランディングページに含まれているか
3)ユーザーにとってランディングページが利用しやすいものか
の3点は確認するようにしましょう。
ゴールはインプレッションシェアの数値改善ではない
今回はインプレッションシェアの意味と改善方法についてお伝えしました。しかし本来の目的は管理画面上のインプレッションシェアの数値改善ではありません。インプレッションシェア以外の改善も考える必要があります。参考:リスティング広告の効果を上げる改善方法
「適切な配信方法で、なるべく多くの広告を届けるべきターゲット層に配信する」というリスティング広告本来の狙いを見失わないよう、気を付けましょう。
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