Webサイトの制作・運営をしていると、ドメイン・サーバーという言葉を耳にすることはありませんか?ドメインやサーバーとはどういった役割や仕組みで、また、どういったものなのか、種類の違いやおすすめのレンタルサーバーなどを簡単にご紹介します。
※2021年9月の内容です。最新情報はサービス提供元をご確認下さい。
目次
ドメインとは一体なにか?
「ドメイン」とは簡単に言うとインターネット上の住所のようなものであり、ホームページを見る際にインターネット上のどこにいるのかを特定するために使用されます。具体的には、このサイトの場合はアドレスの一部の「big-mac.jp」がドメインとなります。
このドメインがなければWebサイトを公開することはできません。Webサイトを公開するにあたり、ドメインは必要不可欠なものであり、このドメイン名は好きなものを選ぶことができます。同じものは二つとして存在しないもので、好きなものを選ぶといっても早い者勝ちとなります。
ちなみに、ドメインの前につく「www」などの文字列は「ホスト名」と呼ばれます。また、このドメインは、Webサイトだけでなく、メールアドレスの@以降でも使用されます。会社名や何かの名前などをドメイン名で選び登録することによって、わかりやすく覚えやすいサイトURLやメールアドレスを利用できるのです。インターネット通信時には、DNS (ドメインネームシステム)という仕組みでドメイン名をIPアドレスに変換する作業が裏側では行われています。
IPアドレスとは
IPアドレスという言葉が出てきましたがIPアドレスとは何かご存知でしょうか?インターネット上のコンピューターにはIPアドレスという数字が割り振られています。IPアドレスは数字の羅列になっています。
そのためパソコンなどの機械では解析などの処理がしやすく、人間にはわかりにくくなっています。このIPアドレスを理解しやすい文字列のドメイン名に変換して通信する仕組みとなっています。IPアドレスはアクセスしたいサイトごとに異なる数字が割り振られています。
先ほどドメインとはインターネット上の住所のようなもの、と説明しましたが、掘り下げるとIPアドレスは「住所」、ドメインは「表札(名札)」と思うと、ピンときやすいかもしれません。
IPアドレスとドメインを結びつけるDNS(ドメインネームシステム)
DNSとは「ドメインネームシステム」という、ドメインとIPアドレスを紐づける仕組みを指します。インターネット上でドメイン名を管理・運用するためのシステムで、インターネット通信時にドメイン名とIPアドレスを相互に変換する作業を行なっています。
たとえばユーザーが、「big-mac.jp」とWEBブラウザに入力すると、「big-mac.jp」のサーバーを探すため、「big-mac.jp」のDNSサーバ名とIPアドレスを問い合わせます。そこで、「big-mac.jp」のDNSサーバーに接続してドメイン名をIPアドレスに変換して数字の羅列を返します。返されたIPアドレスを得て「big-mac.jp」を運営しているWEBサーバーにアクセスし、ホームページを表示させるという仕組みです。
文字にするととてもわかりづらいかと思いますが、つまりは、普段ホームページをユーザーが閲覧している際、表向きはドメイン名でURLなど表示されていますが、裏側ではDNSでIPアドレスを探してきて表示している、というわけです。
メールではどういう関わりがあるの?
先ほど、ドメインはWebサイトだけでなく、メールアドレスの@以降でも使用されると述べましたが、メールでもWebサイトと同じようにDNSで結びつけが行われています。
例えば、info@big-mac.co.jpに電子メールを送ると、ドメインである「big-mac.jpの情報を管理しているDNSサーバに問い合わせをおこない、対応するメールサーバのIPアドレスを取得してメールを送信する、という仕組みです。
ドメインについてはある程度仕組みがわかりましたでしょうか?次に、サーバーについて書いていきたいと思います。
最新情報をいち早くお届け!
無料会員登録していただくと、
会員限定の特別コンテンツ記事を最後まで
読むことができます!
その他、更新情報・イベント情報を
お届けいたします。
サーバーとは?
ドメインとはインターネット上での住所のようなもの、と説明しましたが、サーバーとは土地のようなものだと思うとわかりやすいでしょうか?そして土地の上に立つ家がWebサイトだと思ってください。
つまりはドメインはドメインだけあってもWebサイトの公開まで至りません。ドメインをおく場所、「サーバー」にWebサイトのデータをおいていくことではじめてWebサイトがインターネット上で公開されるのです。メールも同様で、メールを受信して実際にデータとして蓄積していく場所となります。
サーバーの種類
レンタルサーバーとはサーバーの一部や全てを貸し出すサービスで、大きく分けて下記の4種類があります。
- 共用サーバー
1台のサーバーを複数人で共有して利用します。手軽に使いたい方におすすめです。
・メリット
レンタル費用が安い
専門知識がなくても扱うことができる
・デメリット
カスタマイズできない
他のユーザーの影響を受けやすい
- 専用サーバー
1台のサーバーを占有して利用できるサービスです。サーバー構築の専門知識が必要になります。
・メリット
他のユーザーの影響を受けることがない
カスタマイズ可能(必要なアプリケーションをインストールすることが可能など)
・デメリット
レンタル費用は高くなる
自分で構築・メンテナンスする必要があり、専門知識が必要
- VPS(仮想専用サーバー)
1台のサーバーに複数の仮想専用環境が用意されているサービスです。専用サーバーよりも自由度はありませんが、こちらもサーバー構築の専門知識が必要になります。
・メリット
1人で専用環境を利用できる
他のユーザーの影響を受けにくい
・デメリット
専用サーバー同様に専門知識が必要
専用サーバーほどの自由度はない場合が多い(利用できるOSが限定されているなど)
- クラウドサーバー
基本的な部分はVPSと同じですが、VPSより自由度が高いサービスです。
こちらもサーバー構築の専門知識が必要になります。
・メリット
従量制課金制で料金を抑えることが可能
・デメリット
専用サーバー同様に専門知識が必要
主なレンタルサーバー
実際にサーバーをレンタルできるサービスをいくつかご紹介します。レンタルサーバーのサービスですが、独自ドメインの取得もオプションでできるので、同じサービス内で完結できると管理がしやすいです。
紹介しているサービス以外にも多くのサービスがあり、近年利用される機会の多いWordPress専用としているサービスなどもあります。レンタルサーバー・ドメインの利用料金は管理会社によって異なります。
サーバースペックや費用など利用・運用目的あったサーバーを契約するようにしてください。
おすすめのレンタルサーバーついてはこちらの記事でも紹介しています。
レンタルサーバーを比較してみた!おすすめサーバー3選
ドメインとサーバーはどのように紐づいているのか?
実際に独自ドメインを取得してサイトを運営する際の手順を説明していきます。
1.ドメインを取得する
2.サーバーを取得する
3.DNS設定を行う
まず、ドメインを取得したら、その置き場所であるサーバーを確保しましょう。サーバーも最近ではレンタルサーバーで十分といえる機能がついているので、何か特別な理由がない限り、独自でサーバーを持つ必要はないかと思います。
レンタルサーバーで独自ドメインを使用するには、取得した独自ドメインに対して、レンタルサーバーが使っているDNSサーバーを指定する必要があります。DNSサーバーを指定することで、サーバーとドメインの紐付けが行われているのです。
※設定方法などレンタルサーバーによって異なります。契約元のマニュアルなどを確認してください。
SSL認証とは
最近のWebサイトでは必須と言われている仕組みです。SSL(Secure Sockets Layer)は、サイトと閲覧ユーザーの通信を暗号化する仕組みです。
WebサイトのSSL認証が進んでいる理由として、2014年にGoogleがSSL認証されているサイトを検索上位に反映するとしたためです。
SSL認証ついてはこちらの記事でも紹介しています。
SSL認証とは?種類や証明書についての基礎を解説
SSL化にかかる費用の目安は?はじめての方にも分かりやすく解説!
Webサイトをリニューアルする際に生じる問題など
最後に、Webサイトをリニューアルする際よく起こる事例を挙げます。リリース間近になって管理問題が発生する場合もあります。
実際、弊社でもこのような状況になることがあります。事前に確認・注意することで回避できますので、参考にしてみてださい。
サーバーやドメインをどこが管理しているかわからない
サイトをリニューアルする際に、よく起こる事例がサーバーやドメインの情報がわからないということです。最初にサイトを制作した時から制作会社を変えずにずっと運営・管理を依頼しているような場合は、特に問題は起こりません。
制作会社を変えたり、自社でのWeb担当を変えたりする場合には必ずサーバーやドメインの情報をどこが管理しているかを確認し、情報を確実に保管するようにしましょう。
このような問題を回避するために、サーバー会社が提供しているドメイン管理サービスを使用することをおすすめします。
サーバーやドメインの管理をどうするか?
サーバーやドメインは制作会社が管理していることが多く、最初に制作した会社と違う会社にリニューアルを依頼する場合は、現在使用しているサーバーとドメインの管理をどうしていくか?という問題が発生するのです。
変更せずに使用することももちろん可能ですが、前述のように管理元がわからずどうしていいのかわからない状態の場合は新規で取得する場合もあります。また、リニューアルを機に管理する制作会社も変える場合には、サーバー移管やドメイン移管が生じる場合もあります。
ドメイン移管についてはこちらの記事でも紹介しています。
ドメイン・サーバーを正しく理解しよう
よく耳にする「ドメイン」、「サーバー」について仕組みがなんとなくわかっていただけたでしょうか?ホームページを表示させるにも、ページの裏側ではいろんな仕組みが働いていておもしろいですね。Webサイトの運営を行うにあたり、正しくドメイン・サーバーを理解して、情報管理をしっかりと行いましょう。
- 最新記事