モバイルアプリのインストール数を増やしたいですか?
この記事では、モバイルアプリインストール広告の8つの主要な媒体、それぞれの長所と短所、広告費用の仕組み、成功事例などを紹介します。
ぜひ、この記事を参考に、自社のアプリに最適な広告戦略を見つけてください。
目次
モバイルアプリインストール広告とは?定義
モバイルアプリインストール広告とは、特定のモバイルアプリをユーザーにインストールさせることを目的としたインターネット広告の一種です。
主にスマートフォンやタブレットで表示され、ユーザーが広告をクリックするとアプリストアのインストールページに遷移します。
特徴(メリット・デメリット)
モバイルアプリのインストール広告には、ユーザーの興味や行動履歴に基づいてターゲティングができるという特徴があります。
これにより、関連性の高いユーザーに効果的に広告を配信できる点が大きなメリットです。
しかし、広告が過剰になるとユーザーの離脱率が高まり、期待する成果を得にくくなるというデメリットもあります。
広告の仕組みと目的
モバイルアプリインストール広告は、以下のような仕組みで運用され、さまざまな目的があります。
【仕組み】
配信媒体 |
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---|---|
課金モデル |
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【目的】
|
モバイルアプリインストール広告媒体8種類それぞれの特徴
モバイルアプリインストール広告媒体とは、アプリのインストールを促進するために使用される広告プラットフォームのことです。
これらの広告は、ユーザーがアプリをダウンロードするように誘導することを目的としています。
以下に主要な広告媒体とその特徴を紹介します。
Apple検索広告(Apple Search Ads)
Apple検索広告(Apple Search Ads)は、App Store内でアプリの可視性を向上させる広告プラットフォームです。
特徴として、検索結果に1つだけ広告が表示されるため目立ちやすく、競合が少ない環境を提供します。
「Search Ads Basic」と「Search Ads Advanced」の2プランがあり、Basicは自動最適化、Advancedでは詳細なターゲティングや効果測定が可能です。
CPIやCPTでの課金方式も選べ、特にiOS向けのマーケティングに有効です。
TikTokオークションインフィード広告
TikTokのオークションインフィード広告は、他の投稿と同様の形式で「おすすめ」欄に表示されるため、広告感が少なくユーザーに自然に訴求できます。
運用型広告と純広告の両方に対応し、低予算から出稿可能で、少額で始めやすい点が魅力です。
全画面表示により強い訴求力を持ち、CTAボタンの設置やエンゲージメント分析が可能で、広告効果を高めながら柔軟な改善を繰り返せます。
LINEアプリインストール広告
LINE広告のアプリインストール広告は、スマートフォンやタブレットに配信され、ユーザーにアプリのインストールを促す運用型広告です。
ホームやニュースなど10箇所で表示可能です。
インストール数の増加やアプリ利用者の起動回数を目的に配信でき、リアルタイムで広告内容の調整もできます。
休眠ユーザーのアプリ利用促進など、ターゲットに合わせた効果的な広告運用が行えます。
関連記事:LINE広告のターゲティング機能とは?特徴や種類紹介
Googleアプリキャンペーン広告
Googleアプリキャンペーン広告は、アプリのインストール促進に効果的なクリック課金(CPC)型広告です。
広告がクリックされるとGoogle PlayやApple Storeに遷移し、費用はクリック時のみ発生するため、無駄なコストがかかりません。
掲載面は、Google検索、Google Play、YouTube、Google ディスプレイ ネットワークの4つです。(*Google Discoverは英語版のAndroidスマートフォンでのみ配信されます。)
運用はGoogleが自動で最適化し、YouTubeなどで効率的に認知度を向上させることができます。
関連記事:Googleカスタマーマッチとは?活用方法を紹介!
Yahoo!広告
Yahoo!広告は、検索広告とディスプレイ広告の2つの形式になります。
検索広告ではユーザーが検索したキーワードに基づいてテキスト型の広告が表示され、ディスプレイ広告ではバナーや動画形式で視覚的に訴求します。
どちらもアプリのインストールを促進することを目的としており、システムが自動的に広告配信を最適化します。
検索広告のアプリ訴求広告
Yahooの検索広告は、Yahoo! JAPANの検索結果にキーワードと関連性の高いアプリ広告が表示され、タップするとアプリのダウンロードページに遷移します。
課金はタップされた時のみ発生し、地域やデバイス、時間帯など詳細なターゲティングが可能です。
Googleのアプリキャンペーン広告に比べ調整機能が豊富です。
ディスプレイ広告のアプリのプロモーション
Yahoo!のディスプレイ広告は、バナーやレスポンシブ画像、動画など多様な形式で提供され、視覚的に訴求力のある広告を作成可能です。
こちらもクリック課金制(CPC)により、効率的な予算管理が可能です。
Facebookモバイルアプリ広告
出典:Meta Advantage+ アプリキャンペーンでアプリを効果的に宣伝 | Meta
Facebookモバイルアプリ広告の「アプリの宣伝」を利用すれば、画像や動画を使用した視覚的な訴求が可能です。
地域、性別、年齢などのターゲティングに加え、カスタムオーディエンスや類似オーディエンスを利用して精度の高い広告配信を実現できます。
課金方法はインプレッション課金とクリック課金が選べ、FacebookやInstagram、Messenger、Audience Networkなど多様な配信面を活用できます。
またFacebook SDKを使った詳細なユーザー行動計測も可能です。
関連記事:Facebookのカスタムオーディエンスとは?広告効果を最大化する方法も解説
スマートニュース広告(SmartNews Ads)
SmartNews広告は、ニュースアプリ「SmartNews」内で配信される広告形式で、運用型と予約型の2種類があります。
2019年10月時点で、日米合算で総ダウンロード数は5,000万以上、月間アクティブユーザー数は2,000万人を超えており、とくに40代〜50代の働く世代のユーザー層に人気があります。
運用型広告
出典:SmartNews
運用型広告は、ニュースフィードや記事内に動画やバナーを掲載でき、最低出稿金額の制限がありません。
任意の面に柔軟に配信できるため、コストを抑えつつ広告運用が可能です。
予約型広告
出典:SmartNews
一方、予約型広告は、起動画面やトップページなどの目立つ位置に掲載され、最低出稿金額が設定されています。
視認性の高い場所に広告を表示できるのが特徴です。
X(旧Twitter)アプリインストール広告
X広告の特徴の一つは、他のSNSと比べて広告が拡散されやすい点です。リアルタイムで話題が共有され、ユーザーが情報収集にXを活用することが多いため、興味関心の高い層にリポストで広がる可能性があります。
広告はタイムラインやプロフィール画面などに表示され、通常のツイートと同様に画像や動画を使用できます。
モバイルアプリインストール広告利用の成功事例6選
モバイルアプリインストール広告において、プラットフォームの特性を理解し、高い成果を上げた事例を6つご紹介します。
ケーススタディ1:株式会社ディー・エヌ・エー(LINE広告)
出典:DeNAが実践!成果を出し続けるLINE広告運用のコツ | 株式会社ディー・エヌ・エー
株式会社ディー・エヌ・エーは、人気ゲームアプリ「逆転オセロニア」のプロモーションにおいて、LINE広告を活用し、新規顧客の獲得(インストール)と休眠顧客の復帰に成功しました。
LINEは、2024年3月末時点で9,700万人以上のユーザーを抱えており、その圧倒的なリーチ力で多くの新規顧客にアプローチできます。とくに休眠顧客へのリーチでは、CPMの安さが魅力です。
また、インストール類似や課金類似、初日課金や重課金といったコアユーザーの類似ターゲティングなど、20パターン以上のデータソースを試行しました。
さらに、掲載面に合わせたクリエイティブの改善により、CTRが200%以上、CVRが110%以上向上しました。
ケーススタディ2:NetEase Games(Apple広告)
出典:「Harry Potter: Magic Awakened」が広告費用対効果を実現。| NetEase Games
NetEase Gamesは、ゲームアプリ「Harry Potter: Magic Awakened」のプロモーションで、Apple Search Adsの複数プレースメント戦略を採用し、世界的に高い広告費用対効果を実現しました。
リリース30日前からApple Search Adsの予約注文キャンペーンを開始し、検索結果キャンペーンとTodayタブ広告を組み合わせることで、リリース前に総ダウンロード数の30%を獲得しました。
Todayタブ広告はブランド認知度の向上と新規顧客の獲得に貢献し、検索タブ広告はコアオーディエンスへのリーチを強化しました。
また、インプレッションシェアレポートやCPTを基に入札額を調整し、地域ごとの検索トレンドを分析することで、広告費用対効果を最適化しました。
ケーススタディ3:株式会社リブセンス(LINE広告)
出典:LINE広告の自社運用で着実な成果!『マッハバイト』の高速PDCA | 株式会社リブセンス
株式会社リブセンスは、成功報酬型アルバイト求人サイト「マッハバイト」のアプリインストール数とユーザー数の増加を目指し、LINE広告を自社で運用し、着実な成果を上げました。
LINE広告は、幅広いリーチや柔軟なターゲティング設定(年齢、性別、興味関心)に加え、使いやすい管理画面を活用して高速でPDCAを回すことが可能です。
トレンドに合わせたクリエイティブを制作したことで、クリック数とアプリインストール数が大幅に増加しました。
しかし、インストール後に応募数を増やすためには、ユーザーの期待に応じた訴求が重要であることも学びました。
ケーススタディ4:株式会社FinT(TikTok広告)
出典:カウシェ – 食品・日用品が毎日お得! | 株式会社FinT
株式会社FinTは、株式会社カウシェのショッピングアプリ「カウシェ」のTikTokプロモーションにおいて、1日で約1万ダウンロードを達成しました。
TikTokは拡散力が高く、短い動画形式が視聴者の注意を引きやすいのが特徴です。
プロモーションでは、カウシェアプリの特長や使い方を紹介する動画を制作し、ユーザーが共感しやすい内容に工夫しました。
さらに、人気インフルエンサーを起用することで、多くの視聴者にリーチし、ダウンロード促進に成功しました。
参考記事:1日で1万ダウンロード!FinT、TikTokでカウシェのダウンロード数を大幅増加
ケーススタディ5:楽天(Apple広告)
出典:買い物客はキャッシュバックを享受。楽天はダウンロードを促進。| 楽天
楽天は、「Rakuten: Cash Back & Deals」アプリのプロモーションでApple Search Adsの複数プレースメントを活用し、新規ユーザー獲得とコンバージョン率の向上を実現しました。
キーワードごとにキャンペーンを分割し、インストール単価と初回購入者1人あたりのコストを最適化しました。
Todayタブ広告では幅広いオーディエンスにリーチし、検索タブ広告で検討段階のユーザーへのリーチを強化しました。
その結果、検索タブ広告ではインプレッション数が620%、ダウンロード数が446%、初回購入者が669%増加しました。また、Todayタブ広告ではインプレッション数が177%増加し、インストール単価が36%向上しました。
ケーススタディ6:株式会社 Go Fresh(TikTok広告)
出典:CoCome(ココミー) – 恋活マッチングアプリ【公式】| 株式会社Go Fresh
株式会社Go Freshは、マッチングアプリ「CoCome」のプロモーションでTikTokをプラットフォームに選び、studio15と提携してTikTokクリエイターを活用したプロモーションを展開しました。
Z世代を中心にユーザー数が急増しているTikTokでは、エンゲージメントの高い動画を広告として活用できるのが特徴です。
studio15は、TikTokに特化したマーケティング支援企業で、クリエイターマネジメントも行っています。今回、約30組のクリエイターが起用され、それぞれの個性を活かした動画が制作されました。
さらに、動画内に「CoCome」のロゴをあえて入れず、広告感を抑えることでユーザーの共感を引き出すことに成功しました。
参考記事:マッチングアプリ「CoCome」 TikTokライクな訴求でアプリダウンロード数1.5倍
モバイルアプリインストール広告の成果を最大化するポイント
モバイルアプリインストール広告の成果を最大化するには、次の3つのポイントがあります。
再度広告配信を行う
興味を示したもののインストールに至らなかったユーザーや、すでにインストールしているもののアクティブでないユーザーに向けて、改めて広告を配信しましょう。
これにより、アプリ利用の再喚起が期待できます。
動画広告の活用
動画広告を活用して、アプリの使い方や魅力を視覚的に伝えることが効果的です。
短時間でもインパクトのある内容を心がけ、ユーザーの興味を引きましょう。
アプリストアページの調整
スクリーンショットや説明文、評価を見直し、ユーザーがダウンロードを決断しやすいストアページに改善しましょう。
とくに、ユーザーレビューや評価はインストールの意思決定に大きな影響を与えます。高評価を得るための施策を検討しましょう。
モバイルアプリインストール広告の効果測定はSDKを使おう!
アプリ広告の出稿媒体や、成果を最大化するポイントは把握できましたね。次は、広告出稿後の効果測定についてご説明します。
この効果測定にはSDKを使用します。
SDKとは?
SDK(ソフトウェア開発キット)は、アプリを開発するためのツールです。ただしアプリ開発だけの用途に限定されているだけでなく、サーバーとの連携も可能になります。
SDKには多種多様なサービスがあり、それぞれ異なる機能を提供しています。
効果測定SDKの種類
まず、SDKを利用して何を達成したいかを明確にし、それに合ったサービスを選びましょう。
以下に、主要なSDKとその特徴を紹介します。
AppsFlyer
出典:AppsFlyer
AppsFlyerは、アプリのインストール経路追跡にとどまらず、アプリ内イベントやWebサイトからアプリへの移行、クロスデバイス追跡、さらにはアンインストールの計測などの計測機能を提供しています。
また、すべてのキャンペーン成果を統合管理画面で一目で確認できる分析機能や、カスタマイズ可能なダッシュボードにより、効率的な分析作業をサポートしています。
技術面では、iOS、Android、Flutter、Unity、React Nativeなど、さまざまな開発プラットフォームに対応したSDKを提供しており、開発者にとって導入のハードルを下げています。
Adjust
出典:Adjust
Adjustrは、モバイルアプリの最適化と成長を支援するプラットフォームとして、日本市場で高い評価を得ています。
ドイツ発のこのサービスは、日本の主要アプリ運営事業者の約80%に採用されており、ヤフージャパンや楽天など、業界を代表する企業が顧客に名を連ねています。
Adjustrの機能は、アプリのインストール経路の分析からユーザーの行動計測まで幅広くカバーしています。
主な特徴として、アトリビューション分析による広告効果の特定、詳細な広告効果測定、ユーザー行動分析によるエンゲージメント向上支援、不正インストールの検知、そしてクロスデバイス計測などが挙げられます。
GoogleFirebase
出典:Firebase
Google Firebaseは、Google広告と連携することで、アプリのインストール数やダウンロード数を計測できます。さらに、プッシュ通知やユーザー認証システム、リアルタイムデータベースの機能も備えており、チャットアプリの作成も簡単です。
Firebaseを使うことで、プッシュ通知の送信やユーザー管理がスムーズに行えるため、管理が効率的になります。
iOSとAndroidの両方に対応しており、Google広告を活用する際にはFirebaseの使用が推奨されます。連携方法はGoogle広告ヘルプに詳しく記載されており、設定は簡単です。
FacebookSDK
Facebook SDKはiOSとAndroidの両方に対応していますが、それぞれのデバイスに合ったSDKの実装が必要です。
実装後、Facebookの広告アカウントとリンクし、モバイルアプリ用のカスタムオーディエンスを使用して、ターゲットに合わせた広告を配信できます。
リンク方法は、プロフィールIDに権限を付与することで管理がスムーズになります。
Yahoo!モバイルインサイト
Yahoo!モバイルインサイトを実装することで、Yahoo!プロモーション広告と連携できるほか、X(旧Twitter)やAppleのアプリ広告も一括して管理可能です。
iOSとAndroidの両方に対応しており、セグメント別のマーケティングも行えます。
Yahoo!モバイルインサイトは2024年10月現在、サービスを終了しています。
SDKを導入することでできること
SDKを導入することで、アナリティクスを通じてユーザー情報の管理ができるだけでなく、多くの機能が活用可能です。
以下に、具体的な機能を紹介します。
リターゲティング計測
SDKを実装すると、過去にアプリをインストールしたユーザーに対して広告を配信できます。
アンインストールしてしまったユーザーに向けてリターゲティング広告を配信することで、「もう一度あのアプリを使ってみようかな」と興味を喚起することができます。
また、無料版アプリをインストールしているユーザーには、有料版アプリの存在をアピールし、アップグレードを促すことが可能です。
ディープリンク機能
SDKを活用することで、ユーザーをアプリ内の特定のページやコンテンツへ直接誘導できます。この機能により、ユーザーがストレスを感じることなくスムーズに目的のページへ遷移させられます。
例えば、商品紹介ページから直接購入ページへ移動させ、購入に繋げることでコンバージョン数の増加を期待できます。
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