SNS上で動画広告をしっかり見てほしい!と感じている方、「ThruPlay」というFacebook動画広告のメニューをご存知ですか?Facebook広告で新たにデフォルトとなった配信設定について、正しく理解し動画広告の再生数アップを実現しましょう。
目次
「ThruPlay」とは?
今回新たにFacebook動画広告でデフォルト機能となったのが、「ThruPlay」です。最適化の方法としてThruPlayを選択すると、動画広告において、15秒以上の動画再生回数が最大化されるように、Facebook広告上で最適化されます。15秒未満の動画の場合は、動画の視聴完了に向けて最適化が働きます。
これまでデフォルトとなっていた「動画10秒の再生数に向けた最適化」は、2019年5月から順次終了と情報公開されています。
また、ThruPlayを利用すると広告主は「動画が最後まで再生される、または15秒以上動画が再生された動画広告に対してのみ、広告費を支払う」といった課金方法が選択可能です。これまで主流だった「2秒、10秒の再生」の最適化よりも、より長く視聴してもらうことを狙った広告配信が期待されます。マーケティングの戦略上、ブランド認知など動画をしっかり見てもらうことで効果が期待できる際に活用しましょう。
ThruPlayが使用可能な広告配置とフォーマット
では実際にThruPlayはどのような広告配信時に利用できるのでしょうか。2019年8月現在、次の配置でThruPlayを使用できます。
Facebook上での広告配信
・フィード
・インストリーム動画
・インスタント記事
・おすすめの動画
・ストーリーズ
・Marketplace
Instagram上での広告配信
・フィード
・ストーリーズ
Audience Network上での広告配信
・インストリーム
・ネイティブ
・バナー
・インタースティシャル
・動画リワード
また、広告のフォーマットとしては以下のフォーマットに対応しています。
・シングル動画
・スライドショー
・インスタントエクスペリエンス
今現在、上記に該当する広告配信を実施している方は、ThruPlayの実装に切り替えてみるのも選択肢の一つと言えます。
配信の目的に合わせて「広告配信の最適化」を選びましょう
Facebookで動画広告を配信する際には、ThruPlayの他にも3種類の最適化方法の選択肢があります。
最適化の種類 |
ねらい・使用目的 |
ThruPlay |
15秒以上の動画再生数を最大化する |
動画の2秒以上の継続的な再生 |
画面上での動画の視聴しやすさを最適化する |
広告想起リフト |
ブランドの認知アップを目的とする |
リーチ |
より多くのユーザーへのリーチを目的とする |
今回はThruPlayについてご紹介していますが、常にThruPlayが最適というわけではありません。既存の最適化方法から広告のねらいに沿ったものを選ぶのが良いでしょう。
同じように、キャンペーンの作成時に選択できる「キャンペーンの目的」の項目も、広告のねらいに合わせて適切に選択する方が効果的です。動画を長く視聴してもらいたい場合は「ThruPlay」、動画広告をもとにブランドの認知をしてもらいたい場合は「ブランドの認知度アップ」、とにかくリーチするユーザーを増やしたい場合は「リーチ」を、それぞれキャンペーンの目的として選択しましょう。
動画の内容も調整可能という広告主は、15秒視聴されることを前提として動画を制作するのも、広告効果を高める一つの方法ですね。
最適化「ThruPlay」の設定方法
それでは実際にThruPlayを最適化の方法として、設定してみましょう。キャンペーンの種類がオークションまたはリーチ&フリークエンシーの場合にThruPlayが選択可能です。キャンペーンの目的としては「動画の再生数アップ」を選びましょう。
広告セットの設定画面を開き、ページの真ん中ほどまでスクロールすると「広告配信の最適化」の選択肢が表示されます。(英語表記でOptimization for Ad Deliveryと表示される方もいるかもしれません。)ここでThruPlayを選択するだけで設定は完了です。
※2019年8月現在、新規でキャンペーンを作成すると、ThruPlayがデフォルトで選択されるようになっています。
また、「請求のタイミング」の設定でThruPlayを選択すると、前述の「動画を最後まで視聴、または15秒以上視聴された場合のみ」広告費用が発生するようになります。
実際にThruPlayを使ってみました
弊社でもThruPlayを試験的に実装してみたところ、動画の視聴完了率は約47%、動画の完全視聴単価が約3.2円と、「動画を見てもらう」という意味では効果的に配信ができました。一方で広告のクリック単価は312円と、Twitterに比べるとやや割高な結果となりました。FacebookやInstagram上でしっかりと動画を視聴するユーザーに向けて、広告配信ができているように感じました。
自分の広告配信のねらいに合った最適化を設定しましょう
ThruPlayの実装によって、これまでのように単に動画の再生回数や秒数を狙うのではなく、「しっかりと動画を視聴してもらう」という選択肢が増えました。あくまでも最適化の選択は広告の配信設定の一つです。コンバージョンやブランド認知など、広告配信の目的に合わせて運用していくように心がけましょう。
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