高校生でも持てるクレジットカードがあることをご存じですか?進学準備やアルバイトで収入を得る高校生が増える中、オンラインショッピングやサブスクリプションサービスの利用がますます身近になっています。
しかし、クレジットカードを持つには「年齢制限」や「信用審査」などの壁が存在します。
そこでこの記事では、高校生がクレジットカードを持つ方法や代替手段、注意すべきポイントについて詳しく解説します。安全に便利なキャッシュレス生活を始めるためのヒントをお届けします!
原則として高校生はクレジットカードが利用できない
まず知っておいてもらいたいのは、高校生は基本的に利用できないクレジットカードがほとんどであるということです。
クレジットカード申し込み条件の中に「満18歳以上の方(高校生を除く)」とあるのを見たことがある方も多いのではないでしょうか。
これは次の4つの理由からです。
- 法律上の制限(未成年者契約取消権)
- 安定した収入がない
- 責任能力の不足
- クレジットヒストリーの欠如
法律上の制限(未成年者契約取消権)
日本の民法では、未成年者が親の同意なしに結んだ契約は取り消せると定められています。クレジットカードは「後払い」という信用を前提とした契約のため、カード会社はリスクを避けるために、未成年への発行を厳しく制限しています。
安定した収入がない
クレジットカードの発行には、利用者が支払い能力を持つことが前提です。高校生は学業が本分であり、多くの場合、安定した収入がないため、審査基準を満たせません。たとえアルバイトをしていたとしても、収入の継続性や額が審査基準に達しないケースがほとんどです。
責任能力の不足
クレジットカードは正しい金銭管理が求められるツールです。支払い遅延や滞納が起これば、信用情報に悪影響を及ぼします。カード会社は、経済的な管理能力が十分に発達していないと見なされる高校生にはカード発行を控える傾向があります。
クレジットヒストリーの欠如
カードを発行する際、過去の利用履歴(クレジットヒストリー)が参考にされますが、高校生の場合、この履歴がないため、カード会社が信用度を判断しにくいという問題もあります。
高校生でもクレジットカードを申し込める条件は、18歳以上で卒業年の高校生
高校生でもクレジットカードを申し込める条件は、成年年齢に達した18歳以上の方で、なおかつ卒業年の高校生を申し込み条件としている発行元もあります。
高校生でも申し込めるおすすめのクレジットカード
高校生でも申し込みができるおすすめのクレジットカードをご紹介します。
P-oneカード|卒業年度の1月~申し込み可能
年会費 | 永年無料 |
国際ブランド | JCBVisaMaster Card |
特典 | 新規入会&利用で最大15,000円分還元 |
利用可能サービス・機能 | 請求額から自動で1%オフ紛失・盗難保障本人認証サービスタッチ決済ETCカード家族カード |
申し込み条件 | 18歳以上でご連絡可能な方高校生は卒業年度の1月より申し込み可能 |
P-oneカードは、高校生でも卒業年度の1月から申し込み可能なクレジットカードです。
ポイントが貯まる仕組みはありませんが、カード請求時に自動で請求額から1%オフされるため、毎月お得感を実感しやすいカードとなっています。初めてクレジットカードを利用する高校生にとって、発行会社によって異なる複雑なポイントの仕組みを理解するよりはまず利用額に応じて還元を受けられるというサービスを利用する方がわかりやすいのではないでしょうか。
このほか、紛失・盗難補償や本人認証サービスなど安心のセキュリティ対策です。
また、新規入会特典として、対象期間中のカードショッピング利用金額に応じて最大15,000円分を還元。
進学や就職などの新生活でまとまった出費が必要になった方はぜひ、カードの利用でお得に還元を受けてみてはいかがでしょうか。
イオンカード:卒業年度の1月1日以降であれば、申し込み可能
イオンカードは卒業年度の1月1日以降であれば、申し込めます。
イオンカードセレクト
イオンカードセレクトは、キャッシュカード・クレジットカード・電子マネーWAONの特典・機能を1枚に併せ持つカードです。
イオンカードセレクトでは、電子マネーWAONをイオン銀行口座からオートチャージでき、オートチャージをすることで200円ごとに1ポイントたまります。
ただし、申し込みに当たってイオン銀行の口座開設が必要です。
イオンカード(WAON一体型)
イオンカード(WAON一体型)はクレジット機能と電子マネーWAON機能が付帯されています。
カード申し込み後、最短5分でアプリ「イオンウォレット」にカード情報を受取れるサービスもあり、すぐにお買い物に利用できます。
楽天カードアカデミー
楽天カードでは、18歳以上であれば、高校生も申し込みができます。特に楽天カード アカデミーは学生限定のクレジットカードとなっており、さまざまな特典があります。
セゾンカード
セゾンカードでは、18歳以上の高校生であれば、親の同意なしにクレジットカードを申し込むことができます。
18歳以上が申し込みできるセゾンカードは以下の通りです。
- SAISON CARD Digital (セゾンカードデジタル)
- セゾンカードインターナショナル
- セゾンカードインターナショナル デジタル
- セゾンパール・アメリカン・エキスプレス(R)・カード
- セゾンパール・アメリカン・エキスプレス(R)・カードDigital
海外留学に行く高校生におすすめのクレジットカード
三井住友カード:海外留学では家族カードが作れる
三井住友カードでは、海外留学での利用を目的とする家族カードなら申し込みできます。
海外留学など渡航先で利用する場合、中学生を除く15歳・16歳・17歳の方も家族カードの発行が可能です。
JALカード:留学やホームステイなどの目的で家族カードなら可
JALカードでは、中学生を除く15歳以上の方が、留学やホームステイなどの目的で、原則として保護者を伴わないで海外に滞在する場合、「家族会員カード」を申し込めるとしています。
家族会員カードとは、親名義のカードを家族が利用できるよう、追加発行するカードのことです。
海外留学などで必要な際には、家族カードとして発行し、利用すると良いでしょう。
高校生がクレジットカード以外で利用できるカードとは?
クレジットカードを利用できない高校生でも、デビットカードやプリペイドカードを使えば、キャッシュレス決済を安全に楽しむことができます。それぞれのカードの仕組みや特徴を詳しく解説します。
デビットカード
デビットカードは、銀行口座と直接連動したカードで、支払いをすると即座に口座からお金が引き落とされます。クレジットカードとは異なり、「後払い」ではなく「即時払い」の仕組みを採用しているため、信用審査が不要で高校生でも発行可能です。
利用可能年齢 | 多くの銀行では15歳以上(中学生を除く)から発行可能。 |
支払い方法 | 支払い時に銀行口座から即時引き落とし。 |
利用場所 | クレジットカードと同じVisaやMastercard加盟店で利用可能。 |
メリット | 支出が口座残高に制限されるため、使いすぎを防止。ネットショッピングやサブスクリプションの支払いにも対応。審査が不要で発行しやすい。 |
注意点 | 口座残高を超えた支払いはできない。残高不足の場合、決済が失敗することがある。 |
プリペイドカード
プリペイドカードは、事前にチャージした金額内で利用できるカードです。現金を使う感覚で利用できるため、高校生にとって手軽で安心な方法と言えるでしょう。
利用可能年齢 | 基本的に年齢制限なし。高校生も利用可能。 |
支払い方法 | 事前にチャージした金額分だけ支払い可能。 |
利用場所 | VisaやMastercardのプリペイドカードは、同じブランドの加盟店で利用可能。 |
メリット | チャージした金額以上は使えないので、支出を管理しやすい。現金感覚で気軽に利用でき、オンライン決済にも対応。発行には審査が不要。 |
注意点 | チャージ手数料がかかる場合がある。有効期限があるため、期限切れには注意が必要。 |
【結論】今すぐ必要ない場合、大学生になってからor社会人になってからクレジットカードを申し込むのがおすすめ
高校生のうちはクレジットカードを使う機会が限られているため、無理に取得する必要はありません。必要性が出てきたら、大学生や社会人になってから申し込む方が、選べるカードの種類も多くなり、自分に合ったカードを見つけやすくなります。
大学生は申し込みできるカードの種類が増える
大学生になると、社会人と比べて収入が少なくても申し込めるクレジットカードが多数あります。以下に、大学生が利用しやすいカードの特徴とメリットを解説します。
まず、大学生を対象とした「学生専用クレジットカード」は審査基準が緩やかで、アルバイトの収入が少ない学生でも申し込めます。
年会費無料のカードが多く、学生生活に特化した特典が用意されていることが特徴です。
たとえば、海外旅行傷害保険が付帯、ポイント還元率が高いなどがあります。
さらに、こうした学生専用カードは限度額が10万円〜30万円程度に低く設定されているため、使いすぎを防止できます。無理のない範囲でキャッシュレス決済を体験できるため、金銭管理の練習にもなります。
また、カード利用でキャッシュバックやポイント増量など、学生ならではの特典を提供しているカードもあります。海外旅行の際、学生向けの優遇サービスを受けられる場合もあるので、おすすめです。
関連記事:学生におすすめのクレジットカード15選!大学生でも作れる人気カード比較
社会人になると選べるカードがさらに広がる
社会人になれば、学生時代よりも収入が安定するため、選べるクレジットカードの種類が増えます。リワードカードや特典重視のカードも検討できるようになります。
こうしたカードには、年会費がかかるものの、マイルや高還元ポイント、旅行や買い物の優待特典が充実しているカードを選べます。
また、クレジットヒストリーを積む絶好のチャンスです。社会人として最初に持つカードで、適切に利用・返済を続けることで、信用情報が良好に保たれ、今後ローンを組む際にも有利になります。
さらに、ライフスタイルに合ったカード選びが可能です。趣味やライフスタイルに特化したカード(旅行、買い物、グルメなど)を選べるため、より充実した生活をサポートしてくれます。
高校生がクレジットカードを利用する場合の注意点
高校生がクレジットカードを利用する場合は、次のことに注意しましょう。
使いすぎに注意する
クレジットカードは「後払い」の仕組みであるため、実際にはお金がなくても利用できてしまいます。そのため、自分の手持ちの現金や口座残高を超えて使ってしまうリスクがあります。
必ず自分の収入やお小遣いで返済可能な範囲で使い、不要な衝動買いは避けましょう。
対策として、親が毎月の利用限度額を設定するのも一つです。また、本人が支出をこまめに記録し、管理しましょう。
返済日に遅れない
クレジットカードには利用した金額を返済するための支払日があります。返済日に間に合わないと、延滞料金が発生したり、カード名義人(親もしくは本人)の信用情報に傷がついたりする可能性があります。
対策としては、支払日をカレンダーやアプリで事前にリマインドし、支払い能力を超えた金額は利用しないことです。
利用明細を確認する
カード利用の詳細は利用明細に記録されます。これをチェックしないと、自分の支出状況を把握できず、不正利用にも気づけません。
毎月、親と一緒に利用明細を確認する習慣をつけ、不明な取引があればすぐにカード会社に問い合わせましょう。
親とルールを決める
高校生がクレジットカードを使う際は、親名義のカードを利用する場合がほとんどです。そのため、事前にルールを明確にしておくことが大切です。
利用可能な金額や目的を話し合い、不要な定期購入(サブスクリプションサービスなど)は避けるようにしましょう。
このほか、次の3点も重要ですから、必ず守りましょう。
- 暗証番号は誰にも教えない
- カードは失くさないよう管理する
- クレジットカードは人に貸さない・借りない
便利さに頼りすぎず、支出を管理する習慣をつけ、カードの仕組みやリスクをしっかり理解して、安全なキャッシュレス生活を送りましょう!
まとめ
この記事では、高校生でも申し込みができるおすすめのクレジットカードやクレジットカードを利用する場合の注意点、クレジットカード以外の方法などをご紹介してきました。
基本的には高校生がクレジットカードを利用することは難しい場合がほとんどですが、18歳以上で卒業年に達していれば、申し込みが可能なカードもあります。
進学や就職の準備などで必要な場合もあるでしょう。クレジットカードを利用する場合は、注意点をしっかり守って、安全な利用と信用を積み重ねていくことを第一にしてくださいね。
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