オウンドメディアデザインは、ユーザーのメディアに対するイメージや使いやすさに大きく影響する重要な要素です。しかし、デザインとなるとどのモデルを選べばよいのかわからない人も多いと思われます。
そこでこの記事では、オウンドメディアの基礎知識からデザイン時に意識するポイント、注意点を解説していきます。
オウンドメディアとは?

オウンドメディアとは「企業が所有するメディア」を指す言葉です。自社保有の情報配信手法なので、広告費をかけずに比較的自由な形式で配信したい情報を配信することが可能です。
ホームページやブログはインターネット上のメディアですが、広義ではパンフレットやカタログ、ニュースレターなどの紙媒体もオウンドメディアです。
オウンドメディアの効果とメリット

メリット①他の企業との差別化ができる。
検索結果で上位に表示されることで、ユーザーは専門性の高いWebサイトであると認識し、信頼を得ることができます。
Web広告に使われるランディングページ(LP)は、競合他社のLPの要素を抽出することで、似たようなものを簡単に作成できます。
また、リスティング広告の場合、広告ユニットの価格は入札によって決まります。そのため、競争環境が激しい場合には、広告費が増加することがよくあります。
オウンドメディアはWeb広告に比べて編集者のスキルに依存するため、真似するのが難しいです。 オウンドメディアを使用することで、競合他社よりも目立つことができ、成功した企業が競合他社を上回り、大きく成長することができます。
メリット②自社のWebサイトが「資産」になること。
オウンドメディアはよく不動産経営と比較されます。 記事を作成して公開すると、オンラインで新しいプロパティを作成し、そのプロパティの所有者になります。
最初は何もない土地で価値がありませんが、SEOやSNSで拡散されると多くの人がその土地を訪れるようになり、価値が生まれます。
しかもアイテムは24時間365日稼働しているので、寝ている間もお金を稼ぐことができます。
不動産では住宅の老朽化を防ぐために定期的なメンテナンスが行われますが、オウンドメディアも同様で継続的に更新する必要があります。
メリット③広告費が必要なく、自社で自由に管理できる
オウンドメディアの運営には、雑誌を運営するのと同じくらいの人件費とコストがかかります。
そのため、予算を割り当てたにも関わらず、割り当てられた予算に見合った広告効果があるのかという質問に担当者が答えられず、自社メディアの運営が中止されてしまうという事態もよく起こります。
しかし、オウンドメディアは広告宣伝戦略全体の一環として考える必要があり、オウンドメディアを運用することで全体の広告費を削減することが可能です。
オウンドメディアの作成時のポイント

ポイント①メディアや企業の特徴をしっかり出す
オウンドメディアは企業活動と連動しているため、企業のカラーをベースにしたデザインが望ましいです。
一目見て自社を思わせるデザインは企業のブランディングにもつながります。 自社のカラーと自社メディアのカラーを一致させることでブランディングに成功した事例もあります。
例えば、LINEアプリでは、おなじみのグリーンカラーを採用しています。カラーだけでなく、アイコンもアプリ内で使用されているデザインを踏襲しており、LINEアプリの世界観をそのまま表現しています。
ポイント②スマホ中心のデザインを意識する
メディアにもよりますが、一般的にはスマートフォンからのアクセスが多いです。スマホでも見やすく、読み込みが速いデザインを探すことが大切です。
モバイルファーストインデックスはSEOにも不可欠であり、Googleは2023年10月にすべてのWebサイトの移行を完了すると発表しています。
PCでの見た目はもちろん大切ですが、スマホで見る場合はデザインや使い心地にも気を配ることが大切です。
ポイント③どう運用していくのかを一番に考えデザインする
オウンドメディアで利益を上げるには時間がかかります。外注にはお金がかかります。さらに、これを社内で行いたい場合は、まずシステムを構築する必要があります。
時間とお金をかけてコンテンツを作成したり、メディアの管理・運用をしたりすると、しばらくは赤字になり、売上は上がりません。
そのため作成時にはオウンドメディアデザインについて事前に理解していることが大事です。
デザインを発注する際の注意点

注意点①発注先を選ぶ際は事例もチェック
デザインを依頼する際は、過去の制作事例を参考にしてください。以前の制作物のサンプルがクライアントのWeb サイトに掲載されることがよくあります。
大手企業と仕事をしたり、オリジナルメディアを制作して成功した実績があったりすれば、信頼性も高まります。
制作事例として挙げられている企業のオウンドメディアを訪問し、デザイン性や視認性、使いやすさ、分かりやすさをチェックしてみるのもおすすめです。
注意点②参考サイトなどで共通イメージを持つようにする
外注をする場合、クライアントとクリエイターの双方が希望するデザインイメージを同じにする必要があります。
依頼時にイメージを口頭で伝えるだけでは、完成した原稿が想像していたものと大きく異なる可能性があります。
デザイン変更をご依頼いただく場合、大幅な変更には時間がかかり、追加費用が発生する場合がございます。
事前に完成イメージを共有しておくことで、双方がより効率的に進めることができます。デザインを依頼する際は、WFに画像を掲載したり、参考になりそうな他社サイトを共有したりすることをおすすめします。
注意点③目的を明確に伝える
社内だけでなく、デザインを依頼する企業とも目的を共有することが重要です。どのようなデザインが必要かは目的によって異なります。
制作会社に依頼する際にはデザインイメージを共有しますが、目的が伝わらないと期待通りの仕上がりにならない場合があります。
依頼者は自分がどのような目的を追求したいのか、ユーザーにどのような印象を残したいのかを明確に決めています。
制作会社やデザイナーは、どのような種類のデザインが目標の達成に役立つかということを多くの経験と知識から、クライアントのニーズやターゲット層を踏まえて、最適なデザインを提案できます。
デザイン制作を依頼する際には、デザインイメージだけでなく目的も共有できるため、どのようなデザインにするか制作会社と相談することが重要です。
オウンドメディアのデザイン事例

デザインは重要な役割を果たしますが、デザインについて具体的なイメージを持っていない人も多いかもしれません。
参考になるオウンドメディア事例を代表して2つご紹介します。ユーザー獲得に成功したオウンドメディアのデザイン例です。ぜひ参考にしてみてください。
コネナビ

コネナビは、株式会社ウィルオブ・ワークが開発した独自メディアです。記事ごとに作成されたアイキャッチ画像がわかりやすく表示され、記事の内容が容易に想像できます。
また、画像は表示スペースを大きくとりますが、余白を強調することですっきりとしたデザインになっています。
お風呂なび

おふろナビは、アース製薬株式会社が開発した独自メディアです。メディアのアイテムやファースビューのアイキャッチも同じテイストのイラストで統一感のあるデザインに仕上げています。

まとめ
軌道に乗るまでには時間はかかりますが、自分の手で生み出せる資産は魅力的です。 メディアの強みを活かし、オウンドメディアのメリットを有効活用しましょう。