サービスが開始して約1年が経過した、Microsoft広告。実際に使用するうえで、不明確な点があり困っている広告運用者の方も多いのではないでしょうか?
どうやったら上手に運用できるの?便利な機能を活用してスムーズにMicrosoft広告を運用したい!そんな方も、この記事を読めば大丈夫です!あなたも上手にMicrosoft広告を運用できるようになります。
本記事では、日本で利用することができるMicrosoft広告の中の『自動入札』について解説していきたいと思います。
Microsoft広告とは?
Microsoft広告とは、Microsoft社が提供している広告サービスのことです。
検索連動広告とディスプレイ広告、アプリインストール広告を配信できる運用型の広告媒体です。
Microsoft広告ってどんなサービス?
他社の同じような広告サービス(Google広告、Yahoo!広告)にもある一般的な機能はほとんど備わっています。
そのため、地域設定、デバイス設定、スケジュール設定、自動入札などに関しては、ほぼ同じ設定で配信が可能です。
Microsoft広告を使うメリットは?
大きな利点は、Google広告、Yahoo!広告にはなく、Microsoft広告だけに備わっている独自の機能もあるので他との差別化ができるというところです。
いくつかありますが、3つピックアップしてご紹介します。
■検索エンジンのシェアを伸ばしてきている「Bing」での配信に有利。
現在は、Yahoo!広告も「Bing」に配信できるようになっていますが、ショッピング広告枠や、ディスプレイ広告枠は、Microsoft広告のみ配信可能となっています。
将来的には「Bing」に配信できるのはMicrosoft広告のみになるということが発表されています。
■ 会社名、業界、職種をターゲティングして配信でき、BtoBに強い。
Microsoft社傘下のサービス・LinkedInと連携されているため、そこに登録されているプロフィールを基にユーザーをターゲティングすることもできます。
特定の職種のユーザー、企業・業界で勤務しているユーザーに対して広告を配信可能です。
■マイクロソフト広告のみで使える広告表示オプションがある。
「行動喚起(CTA)表示オプション」、「フィルターリンク表示オプション」、「動画表示オプション」の3つは他にはない独自の広告表示オプションです。
Microsoft広告に関する様々な機能
Microsoft広告の配信面は、大きく分けて以下の3つです。
それぞれの配信面や便利な機能についてご紹介します。
Microsoft検索連動広告の便利な機能
Bingの検索結果画面の広告枠に広告を配信できます。広告枠に関しては、テキスト広告枠とショッピング枠の2種類があります。
Google広告やYahoo!広告と同じように、見出し・説明文・パス・広告表示オプションが表示されます。
また、マルチメディア広告などマイクロソフト広告独自の広告タイプもあります。こちらに関してはまだ運用者が少ないため、運用できれば大きな強みになるでしょう。
Microsoftディスプレイ広告の便利な機能
Microsoft Edge、Outlook、MSNなどのディスプレイ広告枠などのディスプレイ広告枠に広告を配信できます。
ディスプレイ広告はGoogle広告やYahoo!広告と異なるものが多く、バナー広告の広告タイプがなかったり、画像の縦横比が細かく設定されていたりするため、他の広告の設定をそのまま使用できない場合もあるので注意しましょう。
Microsoftアプリインストール広告の便利な機能
アプリインストール広告には、ディスプレイ広告枠やアプリストア広告枠はなく、Bingの検索結果画面のみに配信されます。
検索連動型画面と同じく、指定したキーワードで検索された際に広告が表示されます。
App EXtensionsと同じコンバージョントラッキングパートナーを使用してコンバージョンを追跡することもできます。
Microsoft広告を運用してみよう!実際に使用する手順
それでは実際にMicrosoft広告を運用する手順についてご紹介いたします。
ざっくりとした全体の流れは以下のような手順となります。
1.Microsoftアカウント作成
2.Microsoft広告アカウント作成
3.Google広告からキャンペーン情報をインポート
4.タグの設定
5.コンバージョンの設定
Microsoft広告の実際の配信方法
1.Microsoftアカウント作成
Microsoftの公式アカウントにアクセスして「サインイン」をクリック後、「アカウントの作成」をクリックし、メールアドレスでMicrosoftアカウントを作成します。
2.Microsoft広告アカウント作成
Microsoftアカウントの作成が完了したら、次にMicrosoft広告の公式サイトにアクセスし、「今すぐ始める」をクリック。先程作成したアカウントの情報でログインします。
3.Google広告からキャンペーン情報をインポート
Microsoft広告は、GoogleやFacebookの広告アカウントからキャンペーンをインポートできます。既に他の広告を利用している方はこの機能を使うと良いでしょう。
Microsoft広告トップページから「Googleからインポート」をクリックし、「Googleでサインイン」をクリック、インポートしたい広告アカウントと連携されているGoogleアカウントを選択してサインインして下さい。
「インポートを開始します」という画面になったら、画面下の「インポートを開始」ボタンをクリックするとインポートが開始します。
初回ではインポートを開始する前に「詳細なインポート」という部分をクリックして詳細設定を確認するのをおすすめします。
4.タグの設定
Microsoft広告のタグは「ユニバーサルイベントトラッキングタグ(UETタグ)」といいます。Googleからインポートしていけば、管理画面上では追加の設定をする必要はありません。
5.コンバージョンの設定
タグの設置が完了したら、管理画面でコンバージョン設定を行います。
「ツール」から「コンバージョン目標」を選択して、設定画面に移動します。
次に「+作成」をクリックし、コンバージョンの種類、目標カテゴリをそれぞれ選択します。
その後コンバージョンの名前、発生するURL、コンバージョン値を設定します。
最後に、タグ設定に関する案内が表示されますので、Google広告からインポートする方法でタグの設定が既に完了している場合は2つ目の「はい」を選択します。
「保存して次へ」をクリックすると、コンバージョン目標の設定が完了します。
Microsoft広告を運用するうえでの注意点
それでは、Microsoft広告を実際に運用することになった場合の注意するべき点について2点、お伝えします。
■配信結果を見ながら定期的に改善する
Microsoft広告に限らず、運用型広告では目的に合った目標を決め、配信結果を振り返ることが重要です。
目的→目標とすべき指標の例、認知拡大→広告表示回数
比較検討→クリック数、成果獲得→成果数、成果単価
など、上記のように目的に合わせて適切な指標で設定しましょう。
■ターゲティングを絞りすぎない
Microsoft広告では、会社・業種・業界はもちろん、リマーケティングや細やかなターゲティングが可能です。
狙いたいターゲットをピンポイントに設定したくなりますが、あまり細かく設定しすぎると広告が中々露出しなくなってしまいます。
配信開始時は、ある程度広めにターゲティングを設定して機械学習を進めていくのを推奨します。
便利な機能:自動入札
次に、Microsoft広告を運用するうえで重要なポイントである「入札戦略」についてお伝えします。基本的にGoogle広告、Yahoo!広告等に似ている点はありますが、媒体ごとに名称や意味が異なります。
Microsoft広告:入札戦略
「入札戦略」とは広告出稿の目的に合わせて、オークションや入札形式の競争的な状況で、最適な結果獲得のための計画やアプローチのことを指しています。
広告を入稿していく中で、キャンペーン・グループ・広告の順に作成していきますが、その各キャンペーンで使用できる入札戦略を設定・変更することができます。
(インポート時に入札戦略が変わる場合があるので注意して下さい)
入札戦略の調整方法には、「手動入札」と「自動入札」の2種類があります。
また、項目については以下の通りです。
入札戦略(手動):「拡張クリック単価」「手動PC」「手動CPM」「手動CPV」
入札戦略(自動):「クリック数の最大化」「コンバージョン数の最大化」
「目標コンバージョン単価制」「目標インプレッションシェアによる入札」
「目標広告費用対効果」
Microsoft広告:自動入札
最後に「自動入札」についてご紹介します。
運用担当者が広告にかかる費用をクリック単価に上限を手動で設定する「手動入札」とは異なり、「自動入札」は各媒体の機械学習やアルゴリズムを用いて、プラットフォームが運用担当者の代わりに入札価格を最適化する方式です。
自動入札の特長は、「手動入札」と違い運用担当者の時間とリソースを節約できる点です。
ただ、機械学習が正しく学習されていれば効果的な入札ですが、広告の予算やパフォーマンスによってMicrosoft広告のシステムが一部の制御を行う可能性があるので注意も必要です。
まとめ
いかがだったでしょうか?Microsoft広告を初めて運用するという方でも、「自動入札」という機能を使いこなすことができれば、誰でも簡単に、時間とリソースをかけずに入札価格を最適化することが可能になるということがお分かりいただけたかと思います。
ただ機械学習であるという点から、必ず定期的に内容が正しいかどうかは確認するようにはしましょう。
ぜひ、この記事を参考にして、Microsoft広告の運用に役立てて頂ければ幸いです。