マイクロコンバージョンとは?設定と活用法について解説

マイクロコンバージョンとは?設定と活用法について解説

Webサイトやアプリを運営していると、コンバージョン(以下「CV」という)率の低さに頭を悩ませることと思います。特に、商品購入や資料請求など、高額な費用や手間がかかるCVは、なかなか達成できないものです。

そんな課題を解決する鍵となるのが、「マイクロコンバージョン(以下「MCV」という)」です。

今回の記事では、広告運用に重要なMCVの設置や活用法について解説していきます。

マイクロコンバージョン(MCV)とは

マイクロコンバージョン(MCV)とは

MCVとは、最終的なCVに至るまでの過程で発生するユーザーの小さな行動を指します。

例えば、以下のようなものが挙げられます。

  • メルマガ登録
  • 資料ダウンロード
  • 商品詳細ページ閲覧
  • 動画視聴
  • お問い合わせフォーム入力

これらの行動は、必ずしもCVに繋がるわけではありません。しかし、ユーザーが購入や申し込みに向けて一歩踏み出したことを示す重要な指標となります。

MCVを設定するメリット

MCVを設定するメリット

MCVを設定することで、以下のようなメリットがあります。

  • ユーザー行動を詳細に分析できる
  • CV率向上の課題を明確にできる
  • 改善策を実行し、CV率を向上できる

ユーザー行動を詳細に分析できる

ユーザー行動を詳細に分析できる

MCVを設定することで、ユーザー行動の情報が詳細に得られます。以下が、その情報例です。

  • ユーザーがどのページにアクセスしたか
  • ユーザーがどのボタンをクリックしたか
  • ユーザーがどのフォームに入力したか
  • ユーザーがどの動画を視聴したか
  • ユーザーがどの商品をカートに入れたか
  • ユーザーがどの商品を購入したか

これらの詳細な情報から、以下のような分析が可能になります

  • ユーザーがどのようにサイトやアプリを操作しているのか
  • ユーザーがどのようなことに興味を持っているのか
  • ユーザーがどのような課題を抱えているのか
  • ユーザーがどのような購買行動を取っているのか

これらの分析結果を踏まえることで、以下のような施策を実行できます。

  • ユーザーの利便性を向上させる
  • コンバージョン率を向上させる
  • 顧客満足度を向上させる
  • 収益を向上させる

CV率向上の課題を明確にできる

CV率向上の課題を明確にできる

MCVを設定することで、以下のようなCV率向上の課題を明確にすることができます。

  • 離脱率の高いページ
  • コンバージョンに至らないユーザー行動

離脱率の高いページ

MCVを設定することで、ユーザーがどのページで離脱しているのかを把握することができます。離脱率の高いページを特定することで、そのページの改善策を検討することができます。

コンバージョンに至らないユーザー行動

また、ユーザーがCVに至らないまでの行動を詳細に分析することができます。ユーザーがどのような行動を取っているのかを把握することで、CV率向上のヒントを見つけることができます。

改善策を実行し、CV率を向上できる

改善策を実行し、CV率を向上できる

MCVを設定することで、以下のような改善策を実行することができます。

  • 離脱率の高いページの改善
  • CVに至らないユーザー行動への対策

離脱率の高いページの改善

MCVを設定することで、離脱率の高いページを特定することができます。離脱率の高いページに対して、以下のような改善策を実行することができます。

  • ページの内容を改善する
  • ページのデザインを改善する
  • ページの読み込み速度を改善する
  • 関連記事への誘導を強化する

CVに至らないユーザー行動への対策

MCVを設定することで、ユーザーがCVに至らないまでの行動を詳細に分析することができます。ユーザーがどのような行動を取っているのかを把握することで、以下のような対策を実行することができます。

  • CVまでの導線を改善する
  • ユーザーの不安を解消する
  • 必要な情報を提供する
  • 行動を促すようなメッセージを表示する

MCVを設定するデメリット

MCVを設定するデメリット

MCVを設定することで、以下のようなデメリットがあります。

  • 管理指標が増える
  • 自動入札に影響が出る

管理指標が増える

管理指標が増える

MCVを設定すると、新たに管理する指標が増えてしまいます。 これまではCVだけを管理すればよかったものが、MCVまで管理・把握しなくてはならないため、工数が増えたり、管理表の変更が必要になったりします。

また、MCVが増えると、分析するデータ量も増え、複雑になります。 分析に時間がかかったり、誤った解釈をしてしまう可能性もあったりします。

自動入札に影響が出る

自動入札に影響が出る

マイクロコンバージョンを目標に自動入札を設定すると、本来の目的であるコンバージョン数の増加が達成できなくなってしまう可能性があります。 コンバージョンにつながらないキーワードを外し、意図しない入札を減らす工夫が必要になります。

MCVを設定するポイント

MCVを設定するポイント

MCVを設定するポイントとして、次の5点が挙げられます。

  • CVと相関のある指標を設定する
  • ユーザーの行動を予測して設定する
  • サイトでの行動データを参考に設定する
  • 設定数は必要最小限に留める
  • 定期的に検証・改善を行う

CVと相関のある指標を設定する

MCVは、最終的なCVに至るまでのユーザー行動を段階的に把握するための指標です。そのため、CVと相関関係のある指標を設定することが重要です。

CVと相関関係のある指標の例

  1. ECサイト
    • 商品詳細ページへのアクセス
    • 商品へのレビュー投稿
    • カートへの商品追加
    • 顧客情報の入力
  2. ブログ
    • 記事の最後までスクロール
    • 記事内の関連記事へのクリック
    • コメントの投稿
  3. アプリ
    • アプリのインストール
    • アプリの起動
    • アプリ内課金

これらの指標は、ユーザーがコンバージョンに至るまでの過程を把握するのに役立ちます。

ユーザーの行動を予測して設定する

MCVは、最終的なCVに至るまでのユーザー行動を段階的に把握するための指標です。そのため、ユーザーがCVに至るまでにどのような行動を取るのかを予測することが重要です。

ユーザーの行動を予測するポイントとしては、以下が挙げられます。

  • ペルソナの設定
  • ユーザー行動の分析
  • ヒートマップの設定

これらの情報を分析することで、ユーザーがCVに至るまでの行動を予測することができます。

サイトでの行動データを参考に設定する

MCVは、最終的なCVに至るまでのユーザー行動を段階的に把握するための指標です。そのため、ユーザーがサイト上でどのような行動を取っているのかを把握することが重要です。

サイトでの行動データを把握する方法として、以下が挙げられます。

これらのツールを活用することで、以下のようなデータを取得することができます。

  • ユーザーがどのようなページにアクセスしているのか
  • ユーザーがどのようなボタンをクリックしているのか
  • ユーザーがどのようなフォームに入力しているのか
  • ユーザーがどこまでスクロールしているのか
  • ユーザーがどこをクリックしているのか

これらのデータを分析することで、ユーザーがどのような行動を取っているのかを把握することができます。

サイトでの行動データを参考に、MCVを設定することで、より効果的にユーザー行動を把握することができます。

設定数は必要最小限に留める

MCVは、最終的なCVに至るまでのユーザー行動を段階的に把握するための指標です。しかし、設定数が多すぎると、以下のようなデメリットが発生します。

  • データ分析が複雑になる
  • 管理が煩雑になる
  • 重要な指標が見えにくくなる

MCV設定数は、以下の点を考慮して決定する必要があります。

  • CVまでのユーザー行動
  • 分析の目的
  • データ分析のスキル

一般的には、5~10個程度が適切と言われています。

必要最小限に設定することで、以下のメリットを得ることができます。

  • データ分析が効率化される
  • 重要な指標に集中できる
  • 管理が容易になる

必要最小限のMCV設定例は、以下のとおりです。

  1. ECサイト
    • 商品詳細ページへのアクセス
    • カートへの商品追加
    • 顧客情報の入力
  2. ブログ
    • 記事の最後までスクロール
    • 記事内の関連記事へのクリック
  3. アプリ
    • アプリのインストール
    • アプリの起動
    • アプリ内課金

これらの指標は、ユーザーがCVに至るまでの過程を把握するのに十分な情報量を得ることができます。

必要最小限のMCV設定は、CV率を向上させるための効果的な方法です。

定期的に検証・改善を行う

MCVは、ユーザーの行動を分析し、CV率向上に役立てるための指標です。しかし、設定したMCVが常に有効とは限りません。ユーザーの行動やニーズは変化するため、定期的に検証・改善を行うことが重要です。

MCVを検証・改善するポイントは以下のとおりです。

  • 設定したMCVが、CVに貢献しているかどうか
  • MCVの設定数が適切かどうか
  • MCVの指標が、分析目的に合致しているかどうか

最低でも3ヶ月に1回は、検証・改善を行うようにしましょう。

設定したMCVの活用法

設定したMCVの活用法

例としてスポーツ系人材派遣の案件に、MCVを設定してみました。広告からサイトに遷移し、各職種から募集要項、登録フォームへの遷移、登録完了とユーザーが進んでいきます。その中で、当初は「登録完了」のみにCVを設定していましたが、「広告からサイトへの流入」にMCVを設定し、改善を行ってみました。

 

結果、広告の表示回数変化がないものの、サイトへの遷移数が103%の改善。クリック率が107%改善。CV数も110%改善し効果を得ることができました。

まとめ

MCVを設定するポイントとして、次の5点が挙げられます。

  • CVと相関のある指標を設定する
  • ユーザーの行動を予測して設定する
  • サイトでの行動データを参考に設定する
  • 設定数は必要最小限に留める
  • 定期的に検証・改善を行う

上記のポイントを意識することで、より効果的なMCV設定を実現することができます。

MCV設定は、CV率を向上させるための効果的な方法です。ぜひ、MCV設定をして、CV率向上に取り組んでみてください。

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